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熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録       井川意高 

大王製紙社長の長男として、幼少時代は1200坪の屋敷で過ごし、東大法学部に現役合格。27歳で赤字子会社を立て直し、42歳で本社社長就任。

順調な経営、華麗なる交遊……すべてを手にしていたはずの男はなぜ〝カネの沼〟にハマり込んだのか? 創業家三代目転落の記。そして、刑期を終えたいま、何を思うのか――。

 まるで、ダイアナ妃のように銀の匙を持って生まれた、井川さん。
なのに106億8000万の国家予讃の並みの大金を、バカラで溶かした。

 カンナ先生と同じリトマス試験紙は
逮捕という形で、人間関係が淘汰された。
 だが、元から真摯な付き合い方をされていたので、人間関係はほとんどかわらなかったらしい。
 頭の良い人は、人間関係も頭が良い。

 ユーチューブやXで発言される井川さんは、清々しい。
重い荷物を下ろしたように、自分の人生を生きておられる。

 カンナ先生に通ずるものを感じる。

 自伝の内容であるのだが、生い立ちより、ギャンブルの熱量が凄い。
やはり、違うなと思う。

 マカオカジノ王の言葉。
「客が勝って帰るのは怖くない。客にはいくらでも勝ってほしい。負けた客がカジノに来なくなるのが一番怖いのだ」

 どう考えても、その考え方が怖い。

井川さんの祖父の言葉。
「10人の味方をつくるよりも、一人の敵をつくるな」

 敵をつくらないようにする努力は味方を増やすことになる。

 経営者の言葉は、重くて深い。

 面白かったです。

 この本はおすすめです。



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