知ってはいけない 医者の正体 平松類
医者・医療業界の正体
身だしなみが乱れた患者には、質問をさせない。質問は最小限
患者の見た目によって、治療法や薬を変えることもある
患者・患者の家族がしたい行動
・清潔感のある服装にする
・何を着ていくかは関係ないが、診療のしやすい(脱いだり動いたりがしゃすい)普通の服装を選ぶ
・薬は医者に言われた通りに使い続ける。医者から信用してもらうために
様子を見ましょう
「様子を見ましょう」をより詳しく言うと「もう少し待っていれば治るかもしれないし、症状が気のせいだったことに気づくかもしれないし、もっと正確に診断できるかもしれない。
だから、今あせって治療をしてしまうと、むしろ悪化する可能性もあるから、今は積極的に治療をしないで、もう少し待ちましょう」となります。
そこまで言われれば患者さんも納得するかもしれないのに、医者も時間がないために「様子を見ましょう」という一言で済ませていたのです。
ストレスの齟齬
「ストレス」は刺激に対する反応全般を指します。
精神的なものだけでなくて、殴られたとかぶつけたという物理的なものも、ストレスに含まれます。
「ストレスが原因ですね」をより正確に表現すると「何らかの刺激に対する反応ですね」となります。
ですから、どんな病気にも怪我にも当てはまる単語になります。
なぜ、医者が「ストレス」という言葉を好んで使うのかというと、世の中には原因不明で起きる症状というのがほとんどであるからです。
名医
本当の名医はとても謙虚。
「絶対に大丈夫」と言う医者ほど危険
私も名医と言われる医者を見てきました。たいていそういう医者は、医療に対して謙虚です。
「もっといい治療があったのではないのか?」「本当にこういう方法でよかったのか?」と、絶えず、心配しながら悩みつつ治療をしています。だからこそ日々成長できるのです。
完璧と思ったとたん、その人の成長は終わります。
現在の医師の説明
現在では「一切心配いりません」という説明は正しくないとされています
ただ説明するだけではなく、患者さんも理解できるように話さなくてはいけないのです。だからこそ、患者さんがちょっと不安になるぐらいの説明が理想的となるのです。
心配や悩みの多い医者こそ、名医の可能性があると考える
オススメ受診時間
医者の心にが最も余裕のある時間は、午後の診察開始1時間後以上はあくまでモデルケースですが、よくあるパターンとなります。
つまり、医者の心に最も余裕がある時間帯は14~15時頃、午後の診察開始から1時間程度経った頃となります。この時間帯が、お勧めの受診時間となるのです。話をいつもより丁寧に聞いてくれることも多いです。
「レイクウォビゴン効果」
これは、9割の人が「自分は平均以上にできている」と思うことです。
実力がないひとほど、自己評価が高い傾向がある。
インシデント
「誤った医療行為が発生したものの、患者さんには行われなかった、もしくは行われたけど悪影響を及ぼさなかった」というものです。「ヒヤリとするような場面であったが事なきを得た」、はたまた「ハッとするようなことだけれども大丈夫だった」ということで、「インシデント」は「ヒヤリ・ハット」とも呼ばれています。
「ハインリッヒの法則」
一つの重大事件があれば、その背後には29の軽い事故があり、さらにその背景には300のインシデントがあるといわれています。
地方の医療体制
自分が住んでいる地域、医療は充実しているでしょうか。
都市部であると医者が多いというイメージがありますが、一定の人口当たりの医者の数となると、例えば関東では平均以上なのは東京都だけです。
全国的に見ると西高東低の傾向があり、関西圏のほうが医療は充実しています。医者の数を見ると、
東北はすべて平均以下、北海道がかろうじて平均以下です。
中部地方では石川、富山、福井という北陸は平均以上ですが、それ以外はすべて平均以下。
関西では兵庫、奈良はほぼ平均。三重、滋賀だけが平均以下です。
九州(宮崎以外は)はすべて平均以上です。関西以西では、平均以下なのは三重と滋賀だけなのです。
ここで少し意外なのは、愛知は人口が比較的多いのに、平均以下であること。秋田、山形よりも少ない。
まず自分の都道府県(以下では「県」で統一)の医者の数が、平均以下なのか平均以上なのかを知っておくべきです。
平均以下であれば、他県にて治療を受けるというのも選択肢に入れるべきです。
都会のたらい回し
都会は、たらい回しがあり得ます。
特に宮城、茨城、栃木、埼玉、千葉、東京、い重、大阪、兵庫、奈良は要注意2)です。
特に気を付けないといけないのは、妊娠していたり、持病がずっとあったりする(例えば、精神的な病気、脳疾患、心臓疾患、透析などの腎臓系の病気)場合です。
なぜならば、新しく生じた病気を診る専門医だけでなく、元の疾患を診られる専門医も必要になるからです。だから、大きな病院でかかりつけをつくっておく必要があります。
他にも入院の話、相部屋がいて空いてなくて「個室でお願いします」といわれても、「いやです」と言って払わなくてもいい。
医師の身内が病気のなって、病院の探し方は、一般人と変わらない。
しかし、いい情報ではなく、ダメな医者の話のほうが信憑性がある。
遠くの名医よりも近くのそこそこの医師に任せるのがいいのだなと、思いました。
最終的にどのような治療を受けるかは、どのように死にたいか、どのように最後を迎えたいかによるのだ。
難しいし、考えたくないけれど、必要なことだろ思いました。
この本はおすすめです。