
メルケル 仮面の裏側 ドイツは日本の反面教師である 川口マーン惠美
押し寄せる難民、繰り返されるテロ、そして甦る国境……。日本人がいま絶対に知らなければならないことは何か?
1994年、メルケルの一般的な評価は、服装のセンスの悪い、いつも目の下に隈をつくっている、東ドイツの女性。
しかし出会った人はメルケルの印象を180度改める。
理知的で温かいまなざし、溢れるユーモア、時に少し生意気。
ドイツの国民は良かれともって行動しても、なぜかふと常軌を逸してしまう。
2011年福島原発事故の直後に、突然、22年までにドイツのすべての原発を止めると決めた。
ドイツ国民は狂喜し。世界のお手本になるのだと胸を張った。
2015年、メルケルは中東難民の無制限受け入れに踏み出した時も、国民はそこに自分たちの高邁なモラルを投影して高揚した。
しかし2020年9月、各紙面に
「2015年を繰り返してはいけない」
と難民騒ぎをしれっと白々しく振り返っている。
東西ドイツ統一後は未曽有の不景気になるのは、明々白々であった。
ドイツを統一させた当時の西ドイツのコール首相は、ゴルバチョフから統一の条件として、中立のドイツを作るように主張していたが、ブッシュ米大統領は、統一ドイツがNATOに加盟するように要求した。
ただ、東ドイツには55万人近いソ連軍が駐留していた。
ソ連に対するコールの立場は弱かった。
その後米ソ冷戦で経済が危うくなったソ連は、ドイツから撤退した。
撤退費用はドイツ持ちで。
もちろん金額は当初より爆あが上がりしたが、ドイツは全てそれを飲んだ。
もちろん統一ドイツはあっさりNATOに加盟する。
メルケルには行動力と瞬発力がある。
東ドイツの政治家から首相にまで上り詰める。
そこに志や信念があれば、今のドイツは救われたのだろうが、そうはならなかった。
彼女には幼少のころからの刷り込みと、野心しかなかったのだ、
100年後300年後の未来に目を向けるのではなく、今日明日の、国民の支持をいかに受けながら、自分の政策を推し進めるしかなかった。
日本の政治家と同じだ。
それでもドイツは経済が好調だったので、うまく回った。
でも、これからは違う。
入れすぎた移民。
止めてしまった原発。
ロシアからのガスも買えない。
エネルギーを安定供給できない国は、亡びる。
島田洋一先生のポスト。
トランプがG7首脳で 一番嫌いだったのは メルケルです 。ああいうボテっとした ファッションセンス最悪のオバハンが 何で出てくるんだ? 俺に話しかけてくるな 鬱陶しい …と側近に言ってた
野生のカンいや天性のカンが働いたのだろう。
やはりトランプは凄いや。
メルケルというかドイツの事が勉強できるいい本でした。
おすすめです。
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