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人間標本  湊かなえ

人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな

蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。――幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。

  不思議なお話でした。
湊かなえ先生は、ご自分の小説を声を出して読んで、作品の完成度を確かめると、記事で読んだことがあります。

 だからなのか、先生の小説はとてもテンポよく読みやすい。
まるで、、耳元で読み聞かせていただいているように、読めるのです。


 読み進めていると、話が二転三転し、とても面白かったです。
さすが、湊かなえ先生、不思議だぁ・・・・・と思いました。

 ただ、昆虫が嫌いなので、色々出てくる蝶の種類を、本当は調べたかったのですが、気色悪くて出来ないのが残念でした。
 きっと綺麗なんだろうな・・・・と想像しながら読みました。

 なにせ主人公が蝶博士なのがきつかった。

 でも内容は面白いです。

 この本はおすすめです。

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