もっと言ってはいけない 橘 玲
「やればできる!は嘘だ。」
「成績なんて全部遺伝できまるんだよ!」
リベラルな有識者の言葉。
行動遺伝学の知見によれば、一般知能指数(IQ)の遺伝率は77%極めて高い。
「経済格差をなくすために幼児教育も大学も無償化すべき!」
という意見は、知識人が本当の事を隠蔽し、きれいごとを言っているから、前提がまちがっていれば、そこから導かれる解決策は役に立たない。
ゲイの遺伝子
2004年イタリア、パドヴァ大学のアンドレア・カンペリーノ・キアーニと研究チームは、98人の男性同性愛者と100人の異性愛者の男性に面接し、合計4600人にのぼる彼らの家族歴を調べた。
ゲイの男性には、ゲイの叔父がいる場合が多い。
そうした叔父は母方だけにいた。
親族の家庭環境を調べると、ゲイの男性の母方の女性血縁者、つまり母方の従姉妹やおばは、異性愛者の従姉妹やおばたちよりも、はるかに多くの子供を産んでいるということがわかった。
同性愛者の男性の母方の親族だけ多産の傾向がみられた。
二人以上男の子が続いた後に生まれた子供は、ゲイになる確率が高くなる。
もちろん全ての人ではなく、母親にゲイ遺伝子があった場合に作動する。
ゲイ遺伝子を持っているからといって、必ず同性愛に者になるわけではない。
「ゲイ遺伝子」を持つ女性は、なぜ多産なのか?
妊娠しやすいとか、出産が楽とかいくつかの理由が浮かぶが、一番説得力があるのは「ゲイがとういうひとか?」を考えてみることだ。
ゲイとは「男から見ても魅力的な男性」のことだ。
だとすれば、この同じ遺伝子を受け継ぐ姉妹も、同様に男性から魅力的に見えるのだろう。
芸能人にゲイが多いのは、大衆から見て魅力的だからなのだ。
リベラル、自由な社会程、遺伝率が上がる。
つくづく納得。
魅力的な人でゲイの人は、いとこが多いのだろう。
聞いてみたいが、知り合いにいない。
いるかもしれないが、わからない。
逆はどうなのだろう?
レズはやはり同じなのだろうか?
気になる。
魅力的すぎても、子供ができない、不細工も結婚でいない。
世の中は残酷だ。
もう一夫多妻制にいいじゃん!とも思うが、近親婚の確率が増えるし、だめなのか。
とにかく、またまた、面白かったです。
この本はおすすめです。