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反オカルト論 高橋昌一郎

STAP事件は現代のオカルト!
霊感セミナー、血液型診断、江戸しぐさ・・・
現代も生き続ける〝トンデモ〟を科学的思考でメッタ斬り!

奇術師はありとあらゆる手段をつかって人をだますのが仕事

 「イギリス紳士」が、幼少期から躾けられた「フェア精神」や「品格」に邪魔されて、想定することさえできないようなことを平気で使われる。


コナンドイル


 第一次酒井大戦で最愛の息子を失って以来、スピリチュアリズムに没頭してしまった。
 1914年に第一次世界大戦がはじまって間もなく、彼の妻の弟が戦死した。その後、妹の夫と二人の甥が続けて亡くなり、1918年には26歳の長男が戦場で病死した。 
 当時のドイルは、ホームズといいうよりも、何でも単純に素朴に信用してしまうワトソン博士そのものだった。
 もちろん、ドイル自分の情熱的な性格を十分認識していたはずだが、晩年はスピリチュアリズムに惹かれるあまり、正常な判断を失っていた。


スピリチュアズムの流行


 戦争の影響が大きい。
16世紀以降の犠牲者を見ると、ギロチン処刑が大量に行われたフランス革命からナポレオン戦争に至る死者をすべて合わせても480万人だったのに対して、第一次世界大戦は2600万人、第二次世界大戦は5300万人以上と桁違いに跳ね上がった。

 そこで「死者の霊と交流できる」という「霊媒師」が登場した。
 二度の世界戦争と大恐慌などの影響から、将来への見通しも暗く、毎日夜になると、悲惨な戦争で跡取りや身内を亡くした多くの家庭は、悲しみに打ちひしがれていた。

 そこで、人々は各地で開催されていた公霊会に出かけた。

 霊媒師の発言の大部分は一般論にすぎないが、それが励ましや助言として受け止められる一面もあった。
 いわゆる「身の上相談」。
 他人のプライバシーを覗き見する面白さもあり、お互いの秘密を共有して仲間意識が芽生え、公霊会は大流行した。

 スピリチュアリズムは、最初は小さな嘘やイタズラなのに、徐々に話がエルカレートして、後戻りできなくなった事例が多々ある。
 得てしてそれはスピリチュアリズムに限った話ではなく「不正」を行う人間に共通する習性かもしれない。
 周囲が熱狂して騙されていくにつれて、不正者に感覚も麻痺していく。

現代


 誇大広告や虚偽広告、人の弱みに付け込み盲点を突きながら、騙すための宣伝や広告が開発されたら、どのような点に注意したらよいのか?

 人を騙して儲けている職業は何か? 
 どうすれがそれらの職業が撲滅できるのか?
 私たちが意識をしっかりと持ち、政府に一つ一つ悪の芽を潰してもらうしかない。

 

キュリー夫人


「科学の鏡」キュリー夫人。
貧しい幼少期を過ごし、24歳の時パリ大学に留学した後も家族に送る切手すらなくなった。
 授業料を払うのに精いっぱいで、コップの水が氷るような屋根裏部屋で過ごし、持っている衣服全てに包まって勉強した。
 栄養失調で倒れたこともある。
 研究一筋のピエール・キュリーとの結婚後は「物置小屋」のような研究室で夜中まで作業を続け、ラジウムを発見した。
 その抽出方法を特許にすれば、膨大な特許料が入るが、夫妻は「金儲けは科学精神に反する」と言って、研究成果すべてを論文に公開した。
  
 夫妻はラジウムが放射線治療に役立つと知って、何よりも研究を推進することが、人類のために重要だと考えた。
 キュリー夫人はノーベル賞を二度受賞したが、賞金はほぼ全額、ワルシャワの貧困者救済病院と放射線研究所設立のために寄付した。
 彼女は、服一着新調することもなく、着古した服のまま研究所に通った。
 生涯抱き続けた信念は
「科学は人類を幸福にしなければなない」だった。

 矢作直樹氏
 東京大学大学院医学系研究所・医学部救急医学分野教授・医学部付属病院救急部・集中治療部部長

 と、記載されている場合は・・・・・。

 

おみくじの割合


 平安時代に比叡山延暦寺に良源僧正が、おみくじ100本に対して、
大吉17、吉35,半吉5,小吉4,末吉6,凶30」と定め、東京の浅草寺のおみくじは、今もその割合を忠実に継承している。

 明智光秀が謀反を起こした時、愛宕神社を参拝しおみくじを三回引いた。
凶、凶、大吉であった。

 

相場の格言


 子「繁栄」、丑「つまずき」、寅「走る」、卯「跳ねる」、辰「天井」、巳「天井」、午「尻下がり」、未「辛抱」、申「騒ぐ」、酉「騒ぐ」、戌「笑う」、亥「固まる」


 

ルポライターの三浦悦子氏


「神仏霊など科学的には証明されていない存在を商品化して様々な形で相談者に提供するサービス」を「オカルト業界」と呼んでいる。

 この業界の商品価値は「8兆円」規模に達するという。

 「がんや難病を治す」「恋愛や金銭の願望を成就する」「超能力や予知能力を開発する」といって、徹底的に搾取して彼らの人生を破壊するカルト集団である。


 読んでいて胸に刺さる所が多数ありました。
矢作直樹先生の所は納得しかなかったです。
 騙されたのではなく、信じたかったのだ。

 それでも、オカルトやスピリチュアズムは面白いのでたちが悪い。
ファンタジーやSFとして読むなら、問題なし!!

 人間は弱いから、何かに縋り付きたくなり、信じたくなるのだ。

  強くなればいい、しかし、それが一番難しい。

 この本はおススメです。


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anco
ありがとうございます!! がんばります!!