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古書泥棒という職業の男たち トラヴィス マクデード

.1931年ニューヨーク。厳重に守られた図書館の保管庫から稀少本が次々と姿を消した。
本泥棒という禁断の職業に手を染めた男たちと、消えた蔵書の捜査に全てを捧げる図書館特別捜査員の熱き攻防を描く、
稀有な犯罪ノンフィクション!

1930年代 大恐慌時代


ロンム窃盗団は、宝探しに出向く。
漁るのは図書館の書架だ。

 購入費用はかけず、自分で本の価値を見抜くことはできない。
価値のある本のリストが手渡され、図書館のどの書架に行けば見つかるか、どのように手に入れるか指示される。

 スカウトされ、訓練を受けて有能と判断されたら、このリストを手にして、「図書館窃盗ルート」を往復することになる。
 彼らは物腰が柔らかいわけでも、愛想がいいわけでもなく、本が好きでたまらないからこの道に入ったわけではなかった。

 訓練を受けて経験を積んだスカウトなら、図書館に書架に並ぶ50冊~100冊の価値のある本を見抜けるようになり、慣れると、一日に3館の図書館から盗みを働くという荒仕事をやってのける。
 適性や才能はさほど必要なく、窃盗団の主犯格だった、ハロルド・クラークは、彼らを「世知にたけた子供たち」と呼び、知能は関係ないと言っている。

 要するに必要なのは度胸と自信、そしてゆったりしたコートだ。
時には追跡者を振り切る脚力も必要となる。
 こうした条件を満たすと、彼らは世に送り出され、指示された本を求めて町から町へ移動する。

「手を休めるのは図書館と図書館の間だけ、訓練を受けた若者たちは、帽子を手にやって挨拶しながら図書館に入り、彼らが市長の子息か、あるいは赤の他人かを司書が思い出せないうちに、くすねた本とともに出てゆく。司書が不振に思って考えをめぐらす頃には、とっくに逃げ出しているだけでなくk、10マイル離れた別の図書館で、また丁寧に帽子を持ち上げているのだ」

 中折れ帽の中他には、本泥棒必携の衣類は大き目のコート.。

ゆったりしたラグラン袖のコートには実に巧妙にフックや釣り紐やポケットが付いているので、大型特製本でもきちんと収まって、膨らんでは見えない。

 代わりの本を持ってきてすり替えることもあった。

 本泥棒の報酬は歩合
 普通は一冊につき2ドル、本によっては最終的な売値の5%まで上がる。
 新しい本なら歩合が上がる場合もある。 
 図書館泥棒は金の為の犯罪として穏健な行動だったから、実質的には正業とみなされていた。



 コレクターの気持ちがわからないので、図書館の本を盗んでまでして、自宅の本棚に飾りたいっ気持ちがわからない。

 本は新しい方が好きだ。
初版本に興味がない。

 だが、この本ではその真逆の世界、本泥棒の実態、図書館や古書店、窃盗団との闘いである。

 読んでいて手に汗に握る。

 
 お、面白い・・・。

でも、図書館運営は大変だなぁ・・・・と心から思った。

 この本はおススメです。


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anco
ありがとうございます!! がんばります!!