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損する結婚 儲かる離婚 藤沢 数希
結婚の「損得勘定」 知らなかったら地獄を見ます。
「恋」だの「愛」だのといったキレイゴトに騙されるな!
結婚相手選びは株式投資と同じ。夫婦は食うか食われるかの関係にある。
そんな男女の「損得勘定」と、適切な結婚相手の選び方を具体的なケースを元に解き明かす。
この本は金融工学のの観点から、結婚(そして潜在的に将来の離婚)という法的契約は、一つの金融商品の取引だと分析している。
離婚で生じるお金は、まともな企業からそれなりの給与を得ている場合、専業主婦と離婚しようと思えば、財産の半分で済むことは非常に稀である。
なぜならば、婚姻費用という月々の支払義務が発生するからである。
また、相手が浮気をしたといっても、いざ裁判になれば、そのことを相手が認めるわけもなく、それを立証するのは大変困難である。
そして、日本は慰謝料自体が非常に安い。
離婚で大きく金が動くのは、財産分与と婚姻費用であり、これらの支払は、どちらが浮気などで原因を作ったとかは、全く関係ないのである。
さらに高額所得者であるから、というわけでもない。
所得も貯金もない配偶者から離婚で金を取ることはできないのだが、まともな仕事である程度の所得を得ているビジネスマンが離婚するならば、自分の財産の半分程度ではすまない。
弁腰費用も加算されるので、身ぐるみはがされると覚悟が必要かもしれない。
婚姻費用(コンピ)
対象となるのは、あくまで結婚してから形成された共有財産だけとなる。
重要なのは、結婚前に持っていたお金は関係ない。
民法の既定で、夫婦は相手の生活を自分と同じレベルで維持し、夫婦の資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する義務があるとされている。
具体的には、夫婦間でより稼いでいる方が、そうでない方に毎月一定の金額を支払う義務があるのだ。
結婚という金融商品は、毎月、婚姻費用というクーポンが貰えて、離婚成立時(満期)には財産の半分が手に入る債券そのものなのだ。
夫にある程度所得があり、数年分の婚姻費用が夫の財産に比する金額であるならば、離婚には応じずに、奥さんの方は素知らぬ顔で婚姻費用を搾り取り続けた方が経済合理的である。
奥さんの方は、裁判が終わるまで婚姻費用を貰い続けることができ、さらに裁判で負けても離婚が成立しても、財産の半分はもらえるのである。
つまり、夫の所得が高いと、婚姻費用のそれ相応の金額になり、離婚は必ずといっていいほど、泥沼化するのである。
男性目線で
もし、男性が離婚する決意をしたならば、すぐにでもはじめないといけないことは別居である。
財産分与の金額をこれ以上増やさないためだ。
裁判官に、実質的に婚姻関係が破綻しており、夫婦関係の修復が不可能であることを判断してもらうために、「実質的な破綻」というのを見極めるときに「長期の別居」というのが重要なのだ。
別居するのは早ければ早いほうがいいのだ。
社宅の場合
避ける方法は一つ。
婚姻費用が裁判所に決定される前に賃貸マンションを解約して、妻には出て行ってもらおう。こうすれば、すっきりと婚姻費用だけを払えばいいことになる。
結婚詐欺氏は本当に結婚した方が儲かる
実際に結婚してしまったほうが,もっとたくさん金が盗れる。
いったん婚姻届を出してしまえば、収入が多い方が、少ない方に婚姻費用を払う義務が生じるからだ。
実際に結婚した方が詐欺にもならない。
頃合いを見計らって家を出ていき、しっかり稼いでいる相手から、婚姻費用をもらい続ければいいのだ。
大事なこと
「借金の保証人になってはいけない」と学校の先生は教えてくれたかもしれないが、婚姻届けにハンコを押すことにより、それよりはるかに重大な金銭支払いの義務が生じることは教えてくれない。
連帯保証人になっても、借金は返せばおしまいだが、婚姻費用は妻が離婚してくれるまで延々と祓い続けなければいけない。
婚姻届けにハンコを押すのは借金の連帯保証人になるよりはるかに怖いのだ。
とても勉強になりました。
しかし、この本に書かれていることは、あくまで高所得者のお話。
普通の平均的な所得の人には、関係ない話でした。
でも、これは収入が多い人が結婚する前は、読んでおいた方がいいと思う。(私の周りにはいない)
お金持ちは大変なんだな。
この本はおすすめです。
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