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Photo by
kotamishima
坂本龍一 インスタレーション
今朝はサクサクとピアノの練習をして、楽しみにしていたテレビ番組を見た。Eテレの日曜美術館である。今回は東京都現代美術館で展示されている、坂本龍一のインスタレーション「音を視る 時を聴く」、ゲストに浅田彰氏と、坂本美雨さん。美雨さんが実際にインスタレーションを回られる様子も放映された。
没後読んだ著書やインタビューの中で見かけた「インスタレーション」という言葉も、実態がつかめず、自分なりのぼんやりしたイメージしかなかった。なので、こういう形で、一部でも映像で体験できたのはとてもありがたかった。と同時に、チャンスがあったら、かなり遠方からではあるけれど、足を運びたいと思った。
昨年、ヤマハ銀座店で坂本龍一のピアノ展が開催された時も、時期的に行けずじまいでとても残念だった。娘が東京住まいしていて、どういうわけか行ったという。彼の演奏がそのまま再現されていて、鍵盤ももちろんだが、ペダルまでその時踏んだのと同じように動くようで、坂本龍一のことはほぼ知らない娘でも、ピアノを弾く娘にとっては、ジーンとくるものがあったらしい。「お母さんに見せて、聞かせてあげたかった」と言っていた。坂本龍一のピアノ展、ぜひ地方のヤマハの店舗でも開催してほしい。
今日の番組、最後の展示がまさに、坂本龍一のピアノだった。パロリブルが聞こえてきたときには涙がこぼれた。坂本美雨さんも泣いていた。映画opusのラストもそうだけど、もうこの世にいない、でもピアノから出てくる音は、まぎれもなく彼の指が奏でたもの、そのシチュエーションは実に不思議。そして涙がこぼれてしまうんだよな。