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クラゲのトリル
頭痛薬を飲んで、また布団にもぐっていた。でも、昨日と違って、今日はyou tube を見れるくらいに回復している。インベンション12のアナリーゼと長いトリルの練習法などを検索して、いくつかの動画を見て、布団から抜け出してきた。そして、洗濯機を回し始めた。順調に回復している証拠だ。
you tube でも、もちろん諸説あり、12番の長いトリルは「細かい音符の数をしっかり数えて対旋律ときっちり合わせて弾く練習をしましょう」というレッスンもあったし、数えているのかどうかわからないほどの高速演奏も少なくなかった。また、トリルの演奏の仕方自体に触れていないものも多かった。
そんな中、インヴェンション4番の小1さんへのレッスン動画で、長いトリルがでてきて、そこを「クラゲ」と名付けていた先生がいらした!その先生は、対旋律をその小学生が「元気に浜辺を歩いている」と例え、長いトリルを「クラゲが海の中でゆらゆらしてる」と例え、対旋律の音符一つに対してトリルの音いくつ、ではなく、なんとな~く続いているトリル、を理想としていた。生徒さんの小さな音の粒のそろわないトリルに対して「すごい!あなたはとってもトリルが上手に弾けるようになるよ!」と褒めてらした。
それからもう一つ。大人ピアノ学習者対象の動画。トリルは鍵盤の中で弾くこと、というのを、見える化して教えてくれている。打鍵して沈んだ鍵盤を、少しずつ戻して、どの位置で音が切れるか、というのを何度もやって見せる。触っていない鍵盤がずらりと並んでいるのが「水面」だとすると、トリルは水の中でする、ということだ。いちいち水面に出ると、バタバタとした雑音が出てしまう。ここまでは、耳タコレベルでレッスンで教わったこと。ここからが新しい情報。指先を動かそうとするのではなく、手の付け根(手首近く)を動かすイメージが大事だと教えている。加えて、使う筋肉は腕の内側の、脇とつながっている筋肉だという。
上の動画の最後の方に、こういうテクニックは身につくのに時間がかかる。早くても2,3週間、もっとかかる場合もある。そして一度できるようになっても、すぐにできなくなってしまう。でも、あきらめることはない。繰り返し、繰り返し挑戦していくことで、何年か先には、体に染みつくのだと教えてくれていた。
洗濯ものを干し終えたら、トリルの練習をしてみよう。練習のテーマはクラゲと水面下。今できなくても、あきらめずに・・・