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テンポを上げる

レッスン前日、ジタバタしている。

前回のレッスンで言われた「自分のテンポの殻を破る」件について、こんなギリギリになって取り組んでいる。

松雪草は、そんなに無理せずとも、アレグレットでまずまず行けている気がする、ということで、現状維持。

モシュコフスキーはこれ以上テンポにこだわると崩壊するので、限界ということで、これまた現状維持。

問題はインヴェンション12番。過去動画を調べてみると、♩=50かそれ以下のテンポで弾いていた。今回再挑戦し始めたときには、そのテンポで弾くのさえ難しかったけれど、気が付いたらそこはクリアできている。この曲でこそ、自分のテンポ感から一歩踏み込んでみようじゃないか!と、急に意気込み始めてしまった。世の中(you tube界隈)を見渡すと、この曲はどうやら高速であるらしい。50くらいの演奏はあまり見当たらない。60以上がほとんどか。が、60では全く脳が追い付かないので、それは目指さない。50からじりじりとメトロノームの数字を一つずつ上げていく。上限が来たのが57。たった一日の挑戦だけど、明日がレッスンだからしょうがない。

ゆっくり練習と、早いテンポでの練習を併用し、片手ずつの練習から始める。ゆっくりの時は、一拍に8分音符(♪)3つ鳴るように設定し、それに合わせて口に出して「1とと2とと3とと4とと」(8分の12拍子なのである)とカウントしながら弾く。これが思いのほか難しい。難なくできる部分は相当余裕のある部分のみ。ちょっと指番号が怪しいとか、粒が揃えられないゾーンとか、それこそトリルとか出てくると、1ととずっと繰り返していたり、でたらめの数字を唱えていたりするのだ。脳がバグるのだろう。なので、まずはこれを確実に唱えながら両手でスラスラ通せるまで練習をする。そして、早めのテンポの時は、一拍に4分音符(♩)1つ鳴るようにメトロノームを設定し、練習する。これはこれで難しい。野犬に追われた子ども時代を思い出す。いつしか「音楽」が忘れ去られ、逃げ切ることが目的になっていることがあり、いかんいかん!とメトロノームの数字を一つ減らす。

じっくり、何か月もかけて練習をして、気が付いたらすごい高速で弾けるようになっていた!っていうのが、理想なんだろうか・・・。私には一度も経験がない。どんなに長い期間練習を積んでも、いつも自分のテンポの中にとどまっていて、そこから飛び出てみると曲が崩壊するから、また安全地帯に戻ってきてしまう。だから、今回も、荒療治ではあるが、こんな風に練習している。でも、思ったことすべて表現しようとすると、やっぱり50くらいがよい。せいぜい頑張って53だ。ということは、明日も50~53で弾くことになろう(-_-;) でも、挑戦し続けることは大事だよね。ギリギリまでね。


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