高知移住半年エンジニアが、四国クラウドお遍路2021に行ってきた!
こちらに参加してきたのでレポートです!
参加動機
あるAWS勉強会に参加した所、こちらのイベントが紹介されていたので参加を決めました。
自分が高知県に移住して半年、殆ど東京で縁があったエンジニアとしかコミュニケーションを取れていなかったので、地方のエンジニアコミュニティに参加したいと思っていたので渡りに船でした。
ちょうど自分がコロナの時期に移住しましたし、この先も地方を点々とする予定なので、「コロナ後の地方創生」というテーマも自分ごとになっています。
この後はセッション毎のメモ及び感想です。
地方でこそクラウドは輝く ~クラウドとコミュニティで田舎DXを実現~/株式会社ヘプタゴン 立花 拓也さん
予算があまりつかない案件でもコストパフォーマンス高く課題解決が実現可能な例を沢山知る事ができました。
AWS、コストメリットの出る所でしか使えない、という思い込みがあったかもしれません。
IT未導入の地方企業こそ一気にクラウドネイティブ、真のDXに踏み込んでいける(リープフロッグ)可能性がある。ただしならではの課題点として「IT/クラウドを意識させず全てを任せてもらう関係性作り」が重要であり、そのためには地方のサイズ感に合わせたローカライズが必要......ということは、東京の会社勤めだけだと分からない考えだったと思っています。
AWS2021年アップデート/アマゾン ウェブ サービス ジャパン 株式会社 シニアエバンジェリスト 亀田 治伸さん
コロナを経た流れから、直近の未来予想図の話でした。
- ローカルワークの普及により大企業が全国の優秀なエンジニアを採用していく
- 優秀なエンジニアが集中すると、ローカルの案件も同じ場所に集中する
- ローカルの優秀な企業と都市の優秀な企業の格差がなくなる
またAWSのアップデート情報もありました。
なるべく追ってるつもりだったんですが、知らない事が大分含まれていて勉強になりまくりました。
- 大阪リージョンのリリース直後はちょっと機能が足りない部分も多かったが、今は問題なく使えるようになっている
- Mac Instanceが東京リージョンでも使えるようになった
- EC2の機能もそのまま使える
- M1もじき来るよ
- ECS Anywhere
- オンプレでもAWS以外でも動くECS
- https://aws.amazon.com/jp/ecs/anywhere/
- EKS Anywhere
- オンプレでもAWS以外でも動くEKS
- https://aws.amazon.com/jp/eks/eks-anywhere/
- AWS App Runner
- GUI上で必要なインフラストラクチャ全部ドカンと管理
- Elastic
- gp3 volumes
- 基本いいことしかないから使って欲しい
- 次回のメンテナンスでストレージを置き換えて欲しい
- Amazon QuickSight Q
- 自然言語の質問で
- まだ英語だけ
- 起動した瞬間$250...
- Contact Lens for Amazon Connect
- 電話のリアルタイム文字起こし
- Voice ID
- 声紋認証
- 最初に10秒喋って貰ってすぐ電話相手が誰かを特定
- CodeGru
- 悪いコードの書き方を教えてくれる
- Pythonにも対応
- Redshift Data Sharing
- Redshiftクラスター間でセキュアに簡単にデータ共有
- AQUA
- S3 Strong Consistency
- 最早S3は結果整合性ではない
- SageMaker Jump Start
- 機械学習を利用する時、既に学習済みのモデルを提供してくれる
コロナ禍のJAWS-UGうどん県/JAWS-UGうどん県(株式会社メイテック)藤田 義弘さん、野口 英司さん
リアルにも仮想にも密を避けて、疎結合なサービスを作ろうとした話でした。
IoT CoreはPub/Subでメッセージやり取りをするので、メッセージさえ先に決めていれば相手の実装は気にしないでOK。
デモも無事動くものが見れて(結合しての試験やるの初めてだったらしいの面白い、でもそれで動くの流石です)、面白く見る事が出来ました。
えひめで在宅を求めるのは間違っているだろうか/アノテーション株式会社 テクニカルサポートエンジニア 中村 大志さん
自分と同じく(そして自分より長く)地方に住みながら東京の会社に勤務されている方の体験談でした。
自分も同じ道を通っているので、多くのことに共感しながら聞いていました。
弊社はフルリモ環境に関しては自信ありなので、うちの環境も自慢したくなりました←
リモートで働けるエンジニアという職業に感謝ですね。
座談会「コロナ後の地方のコミュニティどうする?」/JAWS-UG四国 スタッフ
4箇所のサテライトで座談会、という初めて体験する形式でした。
コロナの流行、特にデルタ株の蔓延以降、オフラインの勉強会がタブーになりつつあったのは都内も地方も同じ様子で、その先どうしていくのか......というのがどのコミュニティでも悩んでいるようでした。
オンラインだけでは関係性が作れない、というのは自分も感じていることで、良いコンテンツがリモートで誰でも触れるものになる事は良い変化ですが、地方コミュニティはリアルで会う部分のニーズを満たしていくと良いなと思います。
AWSを急遽使うことになって困った時に目の前に高速道路があったお話/JAWS-UG高知 松浦 春選さん
業務で使ったことのなかったAWS、これを使った初のサービスを3ヶ月でサービスイン......これがコロナワクチン予約サイトだったというすごい経験談でした。
サービスの特性から来るかなり厳しい運用ツラミの中、やり遂げられたのはJAWS-UG参加者から多くの知見を得ていた「知の高速道路」に恵まれたおかげだと話されていました。
また技術や経験で解決できない「適応課題」に取り組むにあたってのマインドセットとして、しぶとく向かっていく事と、仲間の存在を挙げておられて、エモさも爆発なセッションでした。
awsでのセキュリティーのすすめ/JAWS-UG徳島 田中 利幸さん
セキュリティを考えるに当たって初めの一歩から、これをAWSで守る話までというコッテリしたセッションでした。
個々の機能としてはWell-Architectedに沿った紹介だったと思いますが、自ら設定された経験談含めて語られており、読み返したくなる資料でした。
LT枠
今日の配信システムをご紹介!/アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 コミュニティプログラム担当 沼口 繁さん
コロナの影響でオフラインのコミュニティ支援ができなくなり、オンライン配信支援をするようになった話でした。
自分も過去OOCというイベントの配信担当になり、悲鳴を上げながら駆けずり回った事があるので、専門知識を持った方がサポートについてくださるのは非常にありがたいです!
裏側で動いている仕組みや今後の課題も面白く聞く事ができました。
カフェノバでAWS勉強会/カミノバ 片岡 淳さん
高知で自分もお世話になっているCafe NOVAでのAWS勉強会についてのLTでした。
「AWSの基礎を学ぼう」の勉強会を聞いているうちになんとなくAWS分かってきた気がする、というお話でした。
実際継続は力なりですし、オンラインの講義でもリアルの場で集まって見るとちょっと背筋が伸びますよね。
Life as a Software Engineer after COVID-19/Lars Larssonさん
スウェーデンから日本の香川県に移住されてきたエンジニアの、コロナ後の世界についての話。
「責任がありきで自由」というスウェーデンの良い環境に、コロナの状況が追い風になって日本も近付いている、ただ、まだ過渡期というのも含めて納得感あります。
地方企業がBtoCアプリをAWSで運用してみた話/影浦 義丈さん
ヒルナンデスで一気にバズったサービス、札束で殴って最初の負荷を耐えながらスロークエリなどを改善していった話。
クラウドの恩恵を上手く受ける事が出来た事例として面白かったです。
DXの話、再び/ (四国ゆかり)岡崎賢吉さん
DXはAWS Direct Connectのことらしいです(そうだっけ?)。
AWS Direct Connectは必ず2本引け。必ずケーブルは切れる。
VPNでフェイルオーバー? しかし回線速度は絶対に出ない、その回線速度でフルサービス提供出来るのかのテストは必須。
パケットロスが増えるような障害はマネージドコンソールには出ないから、パケットロスを監視する仕組みを用意する必要がある。
全部ベストプラクティスに載ってます、という話でした。
Lamda@Edgeで複数オリジンに振り分けてみた/川路さん
Lambda@Edgeは使ったことがなかったですし、内容も正直キャッチできた気がしないですが、ニッチなニーズに便利ということでした。
CloudFront Functionsの説明もされていました。
実行上限時間2msで、JavaScript ES5しか使えないけど、本来あるべきルーティングの実現に使える。
この資料またみたいです......!!!
(追記)note読んで頂いて、資料をmention付けて共有いただけました。川路さんありがとうございます!
資料読み返すとかなり理解が進みました。複数オリジンをクライアント側に意識させずリクエストできる仕組みは便利そうで使ってみたくなりました。
ふりかえり
久々にAWS漬けの3時間で、復習した部分や新たに勉強できた部分とあって、色々ためになる時間でした。
久々に会場に足を運んでの勉強会ということでやや緊張していましたが、高知サテライト会場の皆さんが温かく迎えてくださったので非常に感謝しています。
オンライン勉強会が当たり前になり、質の高い講師の登壇を聞くのは容易になりましたが、一緒に学ぶ仲間を増やすのはやはりオフラインの意義として重要な部分だと再認識しました。
次の機会は登壇者側に、と誘っていただきましたし、自分もぜひと思っているので、登壇ネタを温めておきたいと思います。