今日のプチ解剖:大腿骨転子窩に停止するのはどれ?
こんにちは。かずひろ先生です。
今日も解剖学のプチ勉強をしていきましょう。
<柔整-2015-32>
問題10-213 大腿骨転子窩に停止するのはどれか。
1.半膜様筋
2.内閉鎖筋
3.腸骨筋
4.恥骨筋
さて、こちらはどうでしょう。
【答え】
2.内閉鎖筋
内閉鎖筋
起始停止:閉鎖膜の内面 → 転子窩
支配神経:仙骨神経叢
作用:股関節の外旋、股関節が屈曲している時は股関節の外転
<転子窩>
大転子の内側面の凹み
💡内閉鎖筋、外閉鎖筋、上双子筋、下双子筋が停止💡
この問題は「転子窩に停止するのはどれか?」ですが、この時に内閉鎖筋が転子窩に停止。以上で終わりにするのではなく、「他に転子窩に付着する筋はあるかな?」を考えます。そして、他にもあるとわかったら、カタマリにして覚えます。(チャンク化)
効果的学習のために、「かたまりにして覚える」はいつも意識してください。
その他の選択肢について
1.半膜様筋
半膜様筋
起始停止:坐骨結節 → 脛骨内側顆の後部
支配神経:坐骨神経(脛骨神経)
作用:股関節の伸展、膝関節の屈曲・内旋
3.腸骨筋
腸骨筋
起始停止:腸骨窩 → 小転子
支配神経:大腿神経
作用:股関節の屈曲、下肢を固定すると上半身は前に曲がる
4.恥骨筋
恥骨筋
起始停止:恥骨櫛 → 恥骨筋線
支配神経:大腿神経
作用:股関節の内転・屈曲
■ まとめ
【おすすめアトラス】プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系
アトラスといえば、やはりプロメテウスを紹介しないわけにはいきません。
ネッターは実際の解剖標本をスケッチしたものですが、こちらのプロメテウスはコンピュータを活用したイラストです。骨のモデルがあり、そこの上に筋のレイヤーを重ねていくように作成されていて、統一性があります。
・運動器系
・内臓系
・神経解剖
と全3冊構成で、全部そろえるとすごいボリュームとなります。
専門学校で解剖を教えていたときには、よくプリントの挿絵で使用していました。プロメテウスの絵はリアルだけど、生命感をそぎ落としたような作風で、生々しさを感じさせないというのは、逆に教材としては秀逸である気がいたしました。
まだ見た事ない方は、ぜひ大きな書店にいって、手に取って見てみてください。
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