見出し画像

【5-2 (2)】泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道 一問一答

↑ 解剖学マガジン記事一覧(目次)

■ 第5章 消化器系 資料配付ページ(プリント・スライド)
<5-1  腎臓>
【5-1(1)】腎臓 解説
【5-1(2)】腎臓 一問一答
【5-1(3)】腎臓 国試過去問
<5-2 尿管・膀胱・尿道>
【5-2(1)】尿管・膀胱・尿道 解説
【5-2(2)】尿管・膀胱・尿道 一問一答
【5-2(3)】尿管・膀胱・尿道 国試過去問

💡かずひろ先生の解剖生理メルマガ💡
毎日届く国試過去問解説や勉強法、オンライン講座情報などお届け


【尿管】

尿道は腎臓から膀胱へ尿を運ぶ ○×

【答え】× 尿管 (尿管と尿道のひっかけに注意)

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.022

尿管は腎臓から膀胱へ尿を運びます。
これは、当たり前ですが、尿管と尿道ひっかけにはくれぐれも注意してください。
わかっていても、国試会場の緊張した雰囲気にのまれて、間違っちゃうこともあります。もったいない!

尿管の長さはおよそ(   cm)である

【答え】30cm

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.024

尿管:30cm
男性尿道:16〜18cm
女性尿道:3cm

関連事項はまとめて覚えるほうが効果的(チャンク化)

尿管の粘膜は (   上皮) でおおわれる

【答え】移行上皮

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.026

尿管の粘膜は移行上皮でおおわれます
腎杯・腎盂・尿管・膀胱移行上皮(チャンクで覚える)

尿管は蠕動運動を行う ○×

【答え】○ 

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.028

尿管蠕動運動を行ないます。(1分間に4〜5回の周期的な蠕動運動により尿をしごくように膀胱へ送っています)
だから寝たきりでもちゃんと膀胱に尿が溜まります。

尿管は (  ヶ所) の狭窄部位をもつ

【答え】3ヶ所

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.030

尿管は3ヶ所の狭窄部位を持ちます。
ちなみに、食道も3ヶ所の狭窄部位。3ヶ所あると、国試問題にしやすいので、よく問われます。

尿管の第1狭窄部位は(          )である

【答え】腎盂尿管移行部

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.032

尿管の第1狭窄部位腎盂尿管移行部です

尿管の第2狭窄部位は(          )である

【答え】総腸骨動脈交叉部

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.034

尿管の第2狭窄部位総腸骨動脈交叉部です。
では、総腸骨動脈の後ろか前、どちらを下行しているかわかりますか?
総腸骨動脈の前を下行しています。前か後ろか?を聴かれると、とたんに「え??どっちだっけ?」となりがちなので、注意です。

尿管の第3狭窄部位は(          )である

【答え】膀胱壁貫通部

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.036

尿管の第3狭窄部位は膀胱壁貫通部です。
膀胱に尿がたまるとその内圧によって膀胱壁を斜めに進む尿管は圧迫されてつぶれ、膀胱から尿管への逆流を防いでいます。

尿管は腹膜の(前 or 後ろ) を通る

【答え】後ろ

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.038

尿管は腹膜の後ろを通っています(腹膜後器官

腹膜後器官は腎臓、副腎、膵臓、十二指腸が代表ですが、腎臓から出る尿管、そして下大静脈腹大動脈も腹膜後器官です。

7ついっぺんにだと覚えにくいので、まず腎臓、副腎、膵臓、十二指腸を確実に覚え、尿管、下大静脈、腹大動脈を付け加えるのがおすすめです。

尿管は大腰筋の(前 or 後ろ) を通る

【答え】前

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.040

尿管は大腰筋の前を通ります。
前か後ろか?は結構よく問われますので、チャンク化や理屈付けなどでしっかり記憶に残してください。

尿管は精巣動脈もしくは卵巣動脈の(前 or 後ろ) を通る

【答え】後ろ

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.042

尿管は精巣動脈もしくは卵巣動脈の後ろを通ります。

尿管は総腸骨動脈の(前 or 後ろ) を通る

【答え】前

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.044

尿管は総腸骨動脈の前を通ります。
大腰筋の前 → 精巣・卵巣動脈の後ろ → 総腸骨動脈の前
「前 → 後ろ → 前」となっています。
これも、個別に覚えるよりかチャンクにして覚えた方が覚えやすいと思います。

【膀胱】

膀胱は (     ) の後方にある

【答え】恥骨結合

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.046

膀胱は恥骨結合の後方にあります。

左右の尿管口と内尿道口は (     ) をつくる

【答え】膀胱三角

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.048

左右の尿管口と内尿道口は膀胱三角をつくります。膀胱は膀胱三角を「膀胱底」とする三角錐型と考えると理解しやすいです。
膀胱三角はヒダがなく、膀胱が充満しても伸展しない部位です。

膀胱壁は (   上皮) でおおわれ、膀胱の伸展度に応じて形を変える

【答え】移行

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.050

膀胱壁は移行上皮でおおわれ、膀胱の伸展度に応じて形を変えることができます。
移行上皮は腎杯・腎盂・尿管・膀胱の4点セットで必ず覚えてください。
(しつこいようですが、チャンクを意識することで学習効率は確実にアップします)

膀胱の尿道への出口では筋層が輪状に並び (      ) をつくる

【答え】膀胱括約筋

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.052

膀胱壁の筋層は3層です(内縦、中輪、外縦)
膀胱の尿道への出口では筋層が輪状に並び 膀胱括約筋をつくります

膀胱括約筋は別名、 (       ) という

【答え】内尿道括約筋

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.054

膀胱括約筋は別名、内尿道括約筋といいます。

膀胱括約筋=内尿道括約筋:平滑筋
尿道括約筋=外尿道括約筋:横紋筋


内尿道括約筋、外尿道括約筋に置きかえると内肛門括約筋、外肛門括約筋と同じ支配神経で考えることができます。

内尿道括約筋・内肛門括約筋は平滑筋で自律神経支配(下腹神経や骨盤内臓神経)
外尿道括約筋・外肛門括約筋は横紋筋で体性運動神経支配(陰部神経)です

膀胱括約筋は (   筋) でできる

【答え】平滑筋

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.056

膀胱括約筋=内尿道括約筋:平滑筋
尿道括約筋=外尿道括約筋:横紋筋

膀胱括約筋を収縮させる神経は (     神経) である

【答え】下腹神経

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.058

膀胱括約筋を収縮させる神経は下腹神経です

排便排尿、畜便蓄尿に関してはまず、「目的」を覚え、その目的のためにはどの筋がどのような状態(弛緩か収縮)になるといいのかを逆算して考えると理解しやすくなります。

つまり、
交感神経(下腹神経)は蓄尿
副交感神経(骨盤内臓神経)は排尿
です

蓄尿のためには、膀胱の出口(膀胱括約筋)は締まり、膀胱本体(排尿筋)は緩む必要があります。だから下腹神経の作用で排尿筋は弛緩、膀胱括約筋は収縮となります。

排尿筋を弛緩させる神経は (     神経) である

【答え】下腹神経

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.060

排尿筋を弛緩させる神経は下腹神経です。
これも、いきなりは覚えにくいです。
排尿筋を弛緩・・・あぁ、これは蓄尿だな。だから交感神経・・下腹神経だな

と考えてください・

排尿筋を収縮させる神経は (     神経) である

【答え】骨盤内臓神経(骨盤神経)

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.062

排尿筋を収縮させる神経は骨盤内臓神経です。
排尿筋を収縮ということは、膀胱から尿を押し出す。つまり排尿です。
排便、排尿は落ち着いた環境で「ふぅ。。」と行うものなので、副交感神経の働きです。

【尿道】

男性の尿道の長さは (   〜   cm) である

【答え】16〜18cm

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.064

尿管:30cm
男性尿道:16〜18cm
女性尿道:3cm
まとめて、比較して覚えた方が覚えやすいです

男性の尿道は (  部) に分かれる

【答え】3部(柔整では4部)

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.066

男性の尿道は3部にわかれます。
 - 前立腺部:前立腺を貫く部
 - 隔膜部:尿生殖隔膜を貫く部
 - 海綿体部:尿道海綿体の内部を走る部

柔道整復の解剖学教科書ではこれに壁内部が加わっています。
尿道は内尿道口から始まるという定義では、膀胱壁内も尿道なので壁内部も加わります。

ここから先は

957字 / 7画像
この大変な時代に医療従事者を目指す方々へ。時代は変化していますが、いつの時代でも大切なことは不変です。それは勉強を続けること。今日という日、今という時間を大切にすること。解剖学は医学の最も基礎となる学問です。

あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師をはじめ、柔道整復師、理学療法士・作業療法士や看護師、医師を目指す方々の解剖学国家試験対策のマガジ…

私の知識やスキルなどが、どこかの誰かのお役に立てることはとても嬉しいことです。ありがとうございます。