今日のプチ解剖:腸間膜をもつのは?
こんにちは。かずひろ先生です。
今日も解剖学のプチ勉強をしていきましょう。
<あマ指-1993-22>
問題4-59 腸間膜をもつのはどれか。
1.上行結腸
2.空腸
3.十二指腸
4.直腸
さて、こちらはどうでしょう。
【答え】
2.空腸
まず、「腸間膜」とは何かわかりますでしょうか。
腸間膜とは「腸の間膜」です。(当たり前?)
では、「間膜」は?
間膜とは「腹膜」が合わさったものをいいます。
腹膜内臓器は腹膜で被われていますが、臓器を被う腹膜が合わさって、臓側腹膜と壁側腹膜を連絡するのが「間膜」です。
つまり、「間膜を持つものは?」と聞かれたら「腹膜内臓器はどれか?」と聞かれているのと同じことです。
腹膜内臓器は一括して覚えてください。
「胃・空・回・横・S・脾・卵巣・卵管」
これらの臓器が「間膜」を持ちます。
胃でしたら、「大網」「小網」。これらは胃の間膜なので「胃間膜」とよばれます。
空腸、回腸、横行結腸、S状結腸は腸なので「腸間膜」
脾臓は胃脾間膜
卵巣は卵巣間膜、卵管は卵管間膜。
(子宮間膜とあわせて「子宮広間膜」と呼ばれます)
その他の選択肢について。
1.上行結腸
こちらは前面のみ腹膜で被われ、半分は後腹壁に埋もれています。腸間膜はもちません。(半腹膜内臓器)
3.十二指腸
十二指腸・膵臓・腎臓・副腎は後腹膜臓器の代表です。腸間膜は持ちません。
4.直腸
骨盤内臓器である膀胱、子宮、直腸は上部のみを腹膜で被われる半腹膜内臓器です。膀胱子宮窩や直腸子宮窩を思い浮かべると、上部のみ腹膜で被われているのがイメージできます。腸間膜は持ちません。
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