【6-3 (1)】生殖器系 - 受精と発生 解説
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【6-3 生殖器系 - 受精と発生】
■【6-3(0)】受精と発生 学習プリント
■【6-3(1)】受精と発生 解説(このページ)
■【6-3(2)】受精と発生 一問一答
■【6-3(3)】受精と発生 国試過去問
→ 【7-1 内分泌系 - 内分泌系総論】
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学習のポイント
1. 受精
排卵は腹腔にされ、卵管采より卵管に入る。受精は卵管膨大部で起こる。
2. 卵割と着床
受精卵は卵管内を輸送される間に卵割を繰り返し、4日目で16〜32細胞となり桑実胚として子宮に到達する。桑実胚はさらに卵割を続け、内部に隙間ができた胚盤胞となり、子宮内膜の中に入り込む。これを着床といい、妊娠の始まりである。
3. 胚葉の形成
着床後、胚部に外胚葉と内胚葉の2層が生じ、受精後3週目くらいにこの2層の間に中胚葉が生じる。 第4週には胚子の分化が進み, 次第にヒトらしい外観となる。受精後第9週(妊娠第8週)以降を胎児と呼ぶ。
・外胚葉:皮膚・神経系・感覚器
・内胚葉:消化器・呼吸器・尿路
・中胚葉:骨格系・筋系・循環系・泌尿生殖系
4. 胎盤
絨毛間腔は母体の血液で満たされる。絨毛は胎児側の毛細血管があり、ここでガス交換や栄養摂取が行われるが、母体と胎児の血液が混じり合うことはない。 胎盤から分泌されるhCGはLHと同様な作用をもち、妊娠黄体を維持する。また妊娠10週以降のエストロゲン、プロゲステロン分泌は胎盤が主に行う。
▶ 卵巣周期における頚管粘液の変化
卵胞期の頚管粘液は少量で粘稠性が高いため、精子が進入できない。排卵期が近づくと、エストロゲンの働きによって頚管粘液の分泌が増加し、その性状も変化し、透明で糸を引くように伸びるようになる。この頚管粘液の変化により、精子は子宮腔内に進入しやすくなる。排卵後はプロゲステロンによって粘液分泌が抑制され、精子は再び進入できなくなる。
■ 1. 受精
▶ グラーフ卵胞と排卵の様子
・LHサージの約36時間後にグラーフ卵胞が破裂して放線冠に包まれた卵母細胞(卵子)が腹腔に排卵される。
・排卵された卵子は卵管采より卵管内に入る
・受精は卵管膨大部で行われる。
・排卵後の卵子の寿命は約1日、女性の生殖器内での精子の寿命は約2日なので受精が可能な期間は非常に短い。
▶ 参考)卵子形成過程
<ここはちょっと細かいので飛ばしてもOKです>
・卵祖細胞は胎生5ヶ月頃に約700万個に達し、有糸分裂を終了する。以降は増殖しないだけでなく、分化の過程で多くがアポトーシスにより減少し、出生時には約200万個となる。
・出生時には全ての卵祖細胞は、第一減数分裂前期で停止状態となった一次卵母細胞に分化している。
・1回の卵胞期ごとに10個ほどの卵胞が成長段階に入る。卵胞がほぼ成熟する頃、一次卵母細胞は第一減数分裂を再開する。
・卵母細胞における減数分裂は、精母細胞のそれと異なり、細胞質が著しく不均等な大きさに分割される。その結果、細胞質の大部分を受け継いだおおきな二次卵母細胞とごく小さな一次極体が形成される。
・二次卵母細胞はDNAを複製せずにすぐに第二減数分裂に入るが、排卵直前に第二減数分裂中期を迎えると、再び分裂を停止し、排卵が起こる。
・卵子の減数分裂が完了するのは、受精後である。精子と卵子の細胞膜融合により、停止していた減数分裂が再開される。ここでも細胞質は不均等に分裂し、成熟卵子と二次極体が形成される。
※ ヒトの場合、原始卵胞から前胞状卵胞に発達するまで3〜5ヶ月を要する。ここまでは月経周期とは無関係に発育を開始し、直径2〜5mmに達した胞状卵胞が卵巣周期に応じてホルモン依存性に発達を開始する。その後、もっとも育った主席卵胞を以外は閉鎖を起こし、ただ一つの卵胞がグラーフ卵胞となり、排卵となる。
▶ 受精と接合子の形成
① 卵子に到達した精子は、まず卵子を取り囲む放線冠(顆粒膜細胞)へと進入する。先体より放出させるヒアルロニダーゼは放線冠を離散させる働きがある。
② 精子の頭部が透明帯へと接着
③ 先体よりアクロシンを放出し、透明帯を溶かしながら進んでいく(先体反応)
④ 精子が透明帯を通過し、卵細胞膜と癒合
⑤ 卵子の細胞膜表面に存在する表層果粒より酵素が放出され、透明帯が変性し、他の精子進入ができなくなる(透明帯反応)
⑥ 遺伝子が卵細胞質へ進入、雄性前核が形成される。 卵子は第2減数分裂を完了させ、雌性前核を形成。受精卵(接合子)となる。
■ 2. 卵割と着床
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