今日のプチ解剖:肩関節の内転に関与しない筋はどれはどれ?
こんにちは。かずひろ先生です。
今日も解剖学のプチ勉強をしていきましょう。
<あマ指-1993-19>
問題10-123 肩関節の内転に関与しない筋はどれか。
1.大胸筋
2.上腕筋
3.広背筋
4.大円筋
さて、こちらはどうでしょう。
【答え】
2.上腕筋(肘関節の屈曲)
【上腕筋】
上腕骨前面の下半部 → 尺骨粗面/筋皮神経/肘関節の屈曲
上腕筋は肘関節屈曲のみに作用します。
肩関節の内転作用はないことは、上腕筋の形がイメージできればあきらかです。
その他の選択肢について
1.大胸筋(肩関節の屈曲・内転・内旋)
鎖骨(内側1/2)・胸骨・肋軟骨・腹直筋鞘 → 上腕骨大結節稜/内側・外側胸筋神経/肩関節の屈曲・内転・内旋
3.広背筋(肩関節 内転・内旋、かつ後下方に引く)
正中仙骨稜, T7以下棘突起, 腸骨稜, 肩甲骨下角 → 小結節稜/胸背神経/肩関節 内転・内旋、かつ後下方に引く。
4.大円筋(肩関節 内旋・内転)
肩甲骨 下角 → 小結節稜/肩甲下神経/肩関節 内旋・内転
■ まとめ
教科書を大切に。
教科書を理解するための解剖学マガジン
私は専門学校で教員をしていたころに、常に大切にしてきたことがあります。それは、「教科書を大切にすること」
教科書を使わない授業も多いですし、教科書はわかりにくい。この教科書は良くないという声も良く聞きます。
「教科書はわかりにくい」それは、実は当たり前のことです。
なぜなら、教科書は必要な全てを個人の意見や「ここが出やすい」とかを排除して、すべてを淡々と記載しなければならないからです。そして、教科書が全てです。全ては教科書にちゃんと書いてある。それが原則です。
(たまーに、教科書に無い事が国試に出題されたりしますが)
教科書は、「自分がいまココを理解しているかどうかを判断できる世界最高の教材」であると考えてください。教科書の文章を読みます。始めて習うところでしたら、読んでもあまり意味がわからないと思います。なぜなら、その範囲を理解していないから。
何故理解できないか?細分化すると、単語や用語を理解していないからです。全ての副教材は、教科書の大切なところをピックアップし、理解するためのツールであると考えてください。
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