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代表の橋本なずなです。

“夏に向けた大きな仕事” “制作”
これまでにも何度か出しているこの言葉。まだ公にはできないのだが、先日その過程でこんなことがあった。

制作において、指導をいただけるボスがいるのだが、ある日の打ち合わせ中のボスの言葉が私は深く引っ掛かった。

「 “そういう風” に見せるなら、尊重や敬意を払われない覚悟をしないと 」

“そういう風” とは、私が性やセクシュアリティについて発信すること。時として言葉を選ばず “ビッチ” や “ヤリマン” という直接的な表現をすること。

尊重や敬意は、私がそういった発信をする理由として「性被害者のその後に、性やセクシュアリティがどのような変化を見せるのか」を知って欲しいという前提があり、それに尊重や敬意が払われて欲しいという願いがある。
もちろん性被害者でなくとも、人の性的価値観やセクシュアリティは他者が害することを許されるものではない。
私は幾回の性被害者であることから、そこに焦点を当てて発信をしている。

この手の発信は俗に言う キモい人 も寄ってきてしまう。
ビッチだ何だという言葉に釣られて、気持ちの悪いDMを送ってきたりするような人。私はこのような人に対して、尊重や敬意に欠けると感じている。

ボスの意見は、
・尊重や敬意を払って欲しいならそういう見せ方をしてはいけない
・そういう見せ方をする以上は尊重や敬意のない人が居ても仕方がない
というニュアンスに感じた。

うん。分かる。
性について発信するということは、その性質上、キモい人が寄ってくる可能性も危惧しなければならないし、真正面から応援してくれる人だって少ないだろう。
理解してもらうだけでも大変なものに、さらに尊重や敬意など、欲張りな話なのかもしれない。

だけど “そういう見せ方をしたら、尊重や敬意が払われなくても仕方がない” という意見は、素直に飲み込むことができなかった。

尊重や敬意が払われないことを仮に 批判 とする。
罪を犯したわけでもないのに、見せ方によって批判されることを仕方がないとされる理不尽を、私は許容できない。
キモい人がキモい事を言うのが悪いのに、そういう見せ方をしたからと私の責任になるの?

性的虐待もセクハラも “そういう風” に勘違いさせた私が悪いの?すべて私の責任だと言うの?

——— ハッと目が覚める。
窓の奥には晴天が広がっている。

ボスの言葉が夢に出てきた。
ボスの言葉が喉につっかえていた理由が分かった。

ボスはあくまでも見せ方について意見をくれただけなのに、
私は性的虐待やセクハラ、これまでのすべて私が悪いのだと言われたように感じてしまった。

“あなたがそんな服を着ているから”
“あなたがOKそうな雰囲気だったから”
“あなたが嫌だって言わなかったから”

これまで男性たちに言われた言葉の数々が、ボスの言葉でフラッシュバックしたのだと思う。

男性のウケを狙ってタイトな服を着ているわけではない。
言葉で合意が無い限りOKそうな雰囲気なんて存在しない。
嫌だと言わない=良い  ではない。

性やセクシュアリティについてオープンに発信しているからと、そこに他人が土足で踏み込んで良いわけではない。
自分本位な行動で相手に恐怖や不快感を与えることは許されてはならない。

私はそう思う。そう願う。

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