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私のイメージに近いマドンナがみたい!

寅さんを観続けてもうすぐ20年。たくさんの人に『男はつらいよ』を観てほしいという思いから、依頼いただいた内容をもとに好みや性格をお聞きし、おすすめの3本をご紹介します。



依頼者からコンシェルジュへの希望


依頼者プロフィール
fuuさん ガーデナー 60代女性 寅さん鑑賞経験あり(第15作)
 
『男はつらいよ』はリリー(浅丘ルリ子)がマドンナの回を鑑賞したことがあり、リリーが大好きです。リリーのほかにも私のイメージに合うマドンナがいたら教えて欲しいです。ちなみに、出演者のなかでは、抜け感や余裕を感じさせる倍賞千恵子さんが好きです。
 

指先がリリーに似ていた


fuuさんは、ご自身のイメージに合うマドンナが観てみたいとのことでした。お話していると依頼内容が明確で、好き嫌いもはっきりされていました。本人曰く、こだわりが強いとのこと。私目線では、面倒見がよく、かっこよさも併せ持っておられる印象でした。指先のネイルや雰囲気がリリーを感じさせられることもヒントに、fuuさんのイメージにあう女性が登場する3本をご紹介します。

華やかでさばけた姉御肌の女性


※以下、作品の内容を記述します。
 

①  第17作 「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」


公開:1976年 
マドンナ:太地喜和子
ロケ地:兵庫県龍野市
 
あらすじ: 一文無しで飲み屋にいた小汚いおじさん(宇野重吉)を寅次郎は、親切に家に泊めてやります。実はそのおじさんは画家で、その場で描いた絵を「売ってきてくれ」と寅次郎に頼みこみます。老画家の絵は売れるのでしょうか・・・。
古き良き町、播州たつのでは、寅さんと芸者ぼたん(太地喜和子)が「所帯を持とう」と言い交わします。たつのでは、老画家の昔の恋人(岡田嘉子)も登場しますが、二人は昔の気持ちを清算できるのでしょうか。
 
この作品で、fuuさんのイメージに合うのは、マドンナのぼたんです。陽気な所や花がお似合いという点で共通項を感じました。ただ、以下に紹介する2作の方がドンピシャでイメージにはまります。
この作品は、ファン投票で1位になる名作です。ぼたんと老画家と寅次郎が織りなす人間模様をお楽しみに。

②  第41作 「男はつらいよ 寅次郎心の旅路」


公開:1989年
マドンナ:竹下景子
ロケ地:オーストリア ウィーン
 
あらすじ:仕事で行きづまり、自殺しようとしたサラリーマン・阪口(柄本明)に気に入られた寅次郎は、彼にオーストリアのウィーン旅行に誘われます。行きたくない寅次郎は、なんとか行くまいと策を練りますが、結局ウィーンにたどり着きます。ウィーンで迷子になった寅次郎は、ツアーガイドとして働く日本人、久美子(竹下景子)と出会います。久美子は寅次郎にうながされ、日本に帰ることを決意しますが、オーストリア人の恋人が引き止めに来てしまい・・・。
 
この作品でfuuさんのイメージに合うのは、オーストリアで久美子を家族のように見守るマダム(淡路恵子)です。マドンナではありません。このマダムは、ウィーンの地で夫を亡くし、その遺産で生活しています。お洒落でさっぱりした姉御肌のマダムは、同じくウィーンで一人奮闘する久美子を叱咤激励しながら、温かく応援しています。マダムの存在が、この作品の味わいを深めていることは言うまでもありません。

③  第48作 「男はつらいよ 寅次郎紅の花」


公開:1995年
マドンナ:浅丘ルリ子
ロケ地:沖縄県奄美
 
あらすじ: 寅次郎の甥・満男(吉岡秀隆)は以前のガールフレンドの及川泉(後藤久美子)が結婚すると知り、結婚式を邪魔しようとしますが逆に制止され、失敗。自暴自棄になり沖縄県奄美へ旅に出ます。そこで偶然出会ったリリー(浅丘ルリ子)の家に世話になることに。リリーの家に行くと寅次郎が住んでいてびっくり仰天。満男と泉、寅次郎とリリーの運命は一体どこにたどり着くのか。
 
この作品でfuuさんのイメージに合うのは、言わずもがなリリーです。リリーは、派手で気が強く、感情表現が豊かな女性です。シリーズにはマドンナとして4作品(第11,15,25,48作)に登場し、寅次郎と最も相性が良いとも言われています。調子はいいが、大事なことから逃げ腰になってしまう寅次郎の弱さも理解し、けんかしながらも一緒にいてくれる存在は唯一無二といえるでしょう。シリーズ最終作のマドンナがリリーという点も感慨深いです。
 

コンシェルジュを終えて


fuuさんは、華やかで面倒見がよく、かっこよさも併せ持つ女性というイメージでした。そのイメージに重なるマドンナは少なかったですが、マドンナではない第41作のマダムも含め、上記の三作にしました。マダムとリリーとfuuさんはイメージが重なりすぎるほど。リリーの話が出る前に、fuuさんの指先にリリーを感じていたくらいです。リリーのように、好き嫌いやこだわりをはっきり言ってくださったので、コンシェルジュにかかった時間は5分ほどでした。これまでで1番短かったです。これからも華やかなネイル、楽しみにしています。
fuuさん、ありがとうございました!



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