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寅さんシネマコンシェルジュ はじめます

寅さんシネマコンシェルジュとは


「寅さんの映画を観たいけど、多すぎてどれから観ればいいのかわからない」

「何度か観たことがあるけど、おすすめを聞きたい」
「今、こんなことでモヤモヤしている」

こんな意見を持っている方々に、『男はつらいよ』シリーズ全48作品の中からおすすめの3本をご紹介します。 

コンシェルジュをご希望の方には、インタビューや質問フォームにて、年齢、職業、趣味、境遇などについて詳しく伺います。あくまでも私の独断と偏見でおすすめしますので、気軽にそのうちの1本でも観ていただければ幸いです。

このnoteには、コンシェルジュの経緯を掲載しますので、他の方へおすすめ作品もぜひお楽しみください。


今なぜ『男はつらいよ』を見てほしいのか?

『男はつらいよ』と私

渥美清さんが亡くなった後に生まれた私は、父の影響で小学生の頃から映画『男はつらいよ』を観はじめ、人生のあらゆる場面を寅さんと共に生きてきました。全48作中、最も好きな作品は、小学生の時には「寅次郎春の夢」、高校生の時には「寅次郎と殿様」、大学生になると「翔んでる寅次郎」、社会人の今は「寅次郎心の旅路」と年齢に応じて変化しています。

『男はつらいよ』の魅力

映画『男はつらいよ』シリーズの魅力は、環境や時代が変わっても根本的には変わらない人間の性を描いた普遍性、日常の何気ない家族の営みを丁寧に表現した緻密性、十人十色の登場人物を身近にユーモラスに作り上げた個別性など、枚挙に暇がありません。

一作を掘り下げてみても、ドタバタ喜劇、甘い恋愛、少数派の苦しみ、家族の喧嘩、風任せの旅商い 、社会からの逸脱による孤独、温かい人情、人それぞれの幸せの形、など場面は鮮やかにさまざまな姿を見せます。観る年齢やその日の気分によって、心に響くポイントがまるで違うのも興味深いところです。

第1作『男はつらいよ』を例に挙げると、寅さん(渥美清)が帰宅すると家族が自分の噂話をしていてバツが悪くなり、押入れに隠れているのを妹のさくら(倍賞千恵子)が見つけて驚くシーンを楽しみにする日もあれば、さくらと博(前田吟)の結婚式で寅さんに睨まれながら厳かに話し始め、最後に会場の全員を涙させる博の父親(志村喬)を楽しみにする日もありました。もちろんひとりひとりがこの作品の最高のシーンを挙げると異なりますし、同じ人でも年齢によって異なるでしょう。

『男はつらいよ』は人の中にある喜怒哀楽さまざまな引出しをベストなタイミングで開けては、時に助言し背中を押してくれ、時に共感し愚痴を聞いてくれ、時に叱りたしなめてくれ、時に笑わせ癒やしてくれるのです。

「寅さんを観て何を思うか」はその人の内面次第です。だからこそ、寅さん世代の方にもそうでない方にも、『男はつらいよ』を紹介したいと考えています。





編集:大橋あかり


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