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富士登山夏季休暇2023


夏季休暇1日目


いよいよ始まった夏季休暇。
東京行きの新幹線に乗車。
旅行の中でも、一番わくわくするのが、行きの新幹線だね。
普段感じることのない速さで移動し、徐々に街並みが変わり、都会に入っていくことへの高揚感、これから起こる楽しいことへの期待。

東京駅に降りた瞬間、凄まじい暑さが襲ってくる。
今年の夏は私の住んでいる地域もかなり暑かったけど、やはり東京はレべチ。
日向に出た瞬間、危険だなっていうのが直感でわかった。
富士山の荷物をコインロッカーに預けようとしたのだが、どれも埋まっていて、全然空いているコインロッカーが見つからない。
なんで、コインロッカーが空いていないことが想定できてなかったのか。
自分を責めながら、必死に探していると、1個だけ空いているコインロッカーを見つけ、何とか荷物を預けることに成功。
夏季休暇初日の最大の目的である、ライブ会場へ。

夕方になり、大分涼しくなって来たところで、ライブ開始。
まずは、「これぞ夏だ」と思わせてくれる曲が何曲も披露され、大盛況でライブがスタート。
中盤、しんみりとした曲がかかり、これはこれで良い。
屋外のライブ会場が初めてだったんだけど、夜風に当たりながら聞く曲が、本当にエモくて、「これが幸せか」と思わせてくれた。
終盤には花火も上がり、盛り上がりが絶頂に達したところで、ライブが終了。

余韻に浸りながら、コインロッカーに向かい、今度は富士登山以外の荷物を全部預けて、初日の宿泊場所、快活クラブへ。
チェックインしようとすると、財布がないことに気付く。
その場で荷物を全部ひっくり返して見たけど、ない。
「どこかで、落としたかな。コインロッカーに入れたままだったら良いけど、どこかに落としてたら終わり。富士登山どころではない。今年の計画がすべて水の泡」
と、最悪なケースを考えながら、今まで来た道を、落下物が無いか確認しながら戻る。
気分は最悪。
つい1時間前までは、最高の幸せを感じていたのに。

結局コインロッカーに戻るまでの道には財布は落ちていなかった。
これでコインロッカーの中になかったら終わり。
コインロッカーを開ける。
コインロッカーの中の鞄に手を入れる。

あった!

危なかった。
本当に心臓に悪い。
再び荷物をコインロッカー預けて、快活クラブへ戻る。
財布が見つかったことの安堵感で、コインロッカーで余計に500円かかっていることさえ、あまり気にならなかった。

快活クラブに戻って、汗でびしょ濡れの服を脱いで、シャワーを浴びて、改めて、財布あってよかったと、安堵。
そして、快活クラブの1番の楽しみである、ソフトクリームを食べようとしたら、そこの店がソフトクリームが21時で終わる店で、食べれなかった。
踏んだり蹴ったり。
仕方なく、ドリンクバーのイチゴミルクでお腹を満たして、眠りについた。

夏季休暇2日目

富士登山当日。
わくわくして、5時に目覚めた。
集合時間は7時だから、ちょっと早いけど、準備を始める。
朝食代わりに、ドリンクバーのコーンスープを飲んで、6時過ぎに出発。
6時半には集合場所に着いたので、待っていると、バスが来て乗車。
続々と他の登山者も乗って来て、山梨県の富士スバルライン5合目へ向けて出発。
八王子とか、東京の西の方は行ったことなかったから、通るだけだったけど、行けて良かった。

高速を降りると、大きなジェットコースターが目に留まった。

バスから見えたFUJIYAMA


あれが有名な富士急ハイランドのFUJIYAMAか。
いつか乗ってみたいな。
来年の夏季休暇でくるのもありだな。
なんて考えてたら、バスはいよいよ富士スバルラインへ。
途中、自転車で上っている人がいて、こんな長い上り坂、よく自転車で登れるなと思った。
しかもその後に富士登山って、本当に尊敬する。

しばらく走っていると、目の前によくテレビで見る光景が。
富士スバルライン5合目の到着だった。

富士スバルライン5合目


本当に富士山に来たんだなと、改めて実感した。
バスを降りて感じたのが、8月とは思えないほどの涼しさ。
そして、登山する前から、既に雲の上にいるということが、不思議な感覚だった。
登山ガイドに挨拶をして、説明を受け、着替えて準備を始める。
最後の無料トイレに行き、登山隊に合流。
11時40分、いよいよ登山スタート。

スタート時の天気は晴れだったが、この日の15時頃から天気が崩れる予報。
それでも翌日にご来光を見られることを願って、私たちの登山隊は、「チーム青空」と名付けられた。

序盤の登山道は、なだらかな上り坂が続き、天気も良く、景色も良く、本当に気持ちよく上ることができた。
所々、テレビで見たことがある登山道や景色を見れて、富士登山に挑めただけでも良かったと思った。

6合目から見上げた登山道

最近の天気予報は正確で、15時を過ぎると本当に天気が崩れた。
レインコートを出して、雨対策をしたけど、余裕で浸水して、全身がびしょびしょ。
雷もなって、天気は下り坂。
しかも、標高が上がるごとに気温も下がって来て、ヒョウまで降って来た。
中でも私が一番辛かったのが、足先。
登山靴が濡れてるから、末端冷え性な私にとって、足先の冷えは本当に過酷だった。
それでも登り続け、18時に初日の目的地である、本8合目の山小屋「胸突江戸屋」に到着。

本八合目山小屋「胸突江戸屋」


到着すると、今夜泊まる寝床に案内される。
本当に一人がぎりぎり入るスペースだったが、暖かいところで寝れるというだけで、幸せだった。

就寝スペース

濡れた服を着替えて、お待ちかねの夕飯、ハンバーグカレー。
これもテレビで見たことがあったから、食べれて本当に嬉しかったし、何よりここで食べるカレーが本当に美味しく感じた。

夕飯のハンバーグカレー

夕飯後は何もすることが無いので、ストレッチをして体をほぐし、夜8時に消灯、就寝。

夏季休暇3日目

頂上アタック日。
朝1時半起床。
こんな時間に起きるのは初めてなので、不思議な感覚。
山小屋は寝れないのではないかと心配してたけど、疲れてたから爆睡だった。
隣の人のいびきも全く気にならないほど、すぐに寝付けた。
出発の準備をして、登山靴を履いたら、まだ濡れてた。
絶望しながら外に出ると、極寒だった。
真冬の気温で、足が濡れてて、既に冷たい。
ちょっとヤバいかもと思った。

でも、雨が完全に上がってたのが、唯一の救いだった。
山小屋から、下を見下ろすと、夜景が本当に綺麗だった。
キラキラした綺麗さでは、もっと綺麗なところがあるけど、夜景が見える範囲、山と街の境目とか、今まで見たものとは次元が違う夜景が見れて、既に感動していた。

山小屋からの夜景

夜景を見て元気を出して、登山スタート。
登山道に出ると、そこで待っていたのが、大渋滞。
頂上まで光の道が続いているように、並んで登っていた。

頂上までの渋滞


当然、ペースはかなり遅くなるので、その分体が冷える。
やはり深刻なのは足先。
濡れた靴だからすぐ靴下まで浸水して、凍えそうになっていたので、渋滞で止まる度に、登山靴の中で足をグーパーさせ、できるだけ温めるようにした。

休憩の時に、登山ガイドから、「斜面に寝そべってみて」と言われたので、やってみると、そこには満点の星空が。
周りに明るいものが何もない中で、日本一高い場所から見る星空は、まるで自分が宇宙にいると錯覚するほど、衝撃だった。
今までこんな星空を見たことはないし、これからもないんだろうな。

午前4時、ついに山頂に到着。
登山ガイドから到着したと言われたけど、真っ暗だったし、あまり実感がわかなかった。
ご来光まで時間があったので、頂上の山小屋に入った。
豚汁を強く勧められたので、1杯1000円には躊躇したが、購入。
頂上で食べる豚汁は格別。
体が冷えていたことや、登り切った安心感も相まって、本当に染み渡る。

ここからは、ご来光を見る場所を目指す。
私たちの登山隊「チーム青空」は、富士山の中の頂点「剣ヶ峰」でご来光を見ることにした。
足元に気を配りながらごつごつとした岩場を抜け、いよいよ剣ヶ峰へ。
ちょうど剣ヶ峰に着いたところで、ご来光が。

剣ヶ峰からのご来光

一言で表すなら「神秘」
日本にこんな場所があったんだね。
この景色は、一生忘れないんだろうな。

ご来光を見て、富士山の頂点にも到達したところで、お鉢を回りながら、下山道へ向かう。
途中で「逆富士」といって、富士山が陰になっているフォトスポットにも寄った。

逆富士


お鉢を一周して、下山道付近まで戻ってきたところで、15分間の自由時間が与えられた。
私は、そこで富士山頂上の神社によってお守りを買ったり、来たときは真っ暗であまりわからなかった、頂上前の鳥居の写真を撮ったりして過ごした。

吉田口頂上鳥居

お守り買った後に、ガイドから言われて気付いたんだけど、お守りって1年経ったら買った神社に返しに行かなきゃいけないじゃん!

という富士山頂上神社ジョークはさておき、下山道に向かう。
下山のペースは個人の自由で、富士スバルライン5合目に11時半に集合というものだった。
下山道は岩場もなく、赤い砂みたいな道をひたすらジグザグに降りていく。
足に負担はすごかったけど、スイスイ進めるのが楽しくて、8時50分に富士スバルライン5合目に到着。

早く着き過ぎた。
集合時間まで2時間半以上ある。
取り敢えず重い荷物を降ろして、服を着替えた。
5合目の気温が丁度よくて、風が気持ち良い。
本を持って行ってたので、ベンチに座って読んだけど、富士山5合目での読書も結構よかった。
職場へのお土産もじっくり選んで、集合時間の11時半になったので、バスに乗り込み、富士山を後にし、温泉へ向かった。

体の疲れと、2日ぶりのお風呂ということもあって、最初に浴槽に入った瞬間が、本当に気持ち良かった。
サウナもあったので、久しぶりに入った。
夏だから、水風呂が丁度よい冷たさだった。
ただ、夏だから、外気浴が暑すぎて、あまり整わなかった。
それでも4セットして、そろそろ時間だったので、バスへ戻った。
そこから東京までのバスは、爆睡してて、一瞬で東京に着いた。

夏季休暇4日目


この日は、一日中東京を満喫した日。
まずは、東京ドームシティアトラクションズへ行った。

東京ドームシティアトラクションズ

サンダードルフィン&バックダーンの、ジェットコースター2ライド券を購入。
まずはサンダードルフィンから。
個人的にこれが、東京で一番スリルがあるジェットコースター。
登っている時のドキドキ感と、降りる時の浮遊感がたまらなくて、定期的に行きたくなっちゃうんだよね。

次に初のバックダーン。
あんまりスリルがなさそうだから今まで乗ってこなかったけど、これが意外に楽しかった。
1周目は暗闇を走るから、コースターの軌道が読めなくて、意外とスリルがあった。
ディズニーランドのスペースマウンテンみたいな感じかな。
2周目は、照明がついて、後ろ向きにコースターが進む。
これは完全に未体験で、なにより照明が色とりどりにキラキラ輝いていて、本当に楽しかった。

次にルミネTHEよしもとで、ネタを見に行った。

出番表


初の2列目だったから、いつもテレビで見ている芸人さんを、間近でみることができて本当に良かった。
いつも思うけど、生で見るネタって、格段に面白い。
不思議。

次に私の好きなMVのロケ地に行って来た。
イベントの準備で中には入れなかったけど、雰囲気は味わえた。

MVロケ地

そして、夏季休暇4日目の最大の目的地のライブ会場へ。
初日に行ったライブと同じライブだったけど、千秋楽ということもあって、一番の盛り上がりだった。
夏季休暇中に2回もライブに行けるなんて、本当に幸せなことだし、この思い出をいつまでも残しておきたいと思った。

夏季休暇5日目

最終日。
終わってしまったという絶望感と、疲労感に襲われながら、新幹線に揺られているうちに、いつの間にか夢の中へ。
あっという間に最寄り駅に着いた。
明日から仕事、現実に戻されることを憂鬱に思いながら、荷解きを始める。
夏季休暇、終了。

振り返り

まずは無事に帰って来れて本当に良かった。
正直、今回の旅行は、初めてのことが多く、もちろん楽しみが一番大きかったけど、不安も多かった。それに、自分の力ではどうしようもできない天候があるし、体調も万全にしなければいけない。
それを考えると、財布をロッカーに忘れたり、富士山でヒョウが降って来たり、多少のトラブルがあったものの、全部うまくいって、本当に幸運だった。

今回の旅行に費やした金額と、終わった後の喪失感はすごいけど、また来年、こんな最高の旅行をするために仕事を頑張ろうと思えた。
まさに、賃金は労働力の再生産費だね!

最後に、富士山で一緒に登った「チーム青空」の皆さん、サポートしてくれた登山ガイド、本当にありがとうございました。
最高の思い出ができました。




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