「コミュ障」のパイロットがコクピットという密室で生き残るには。
実は、外国のエアラインに入るにあたり、最も心配だったのがそこだった。
旅客機のコクピットには、パイロットが二人いるのは知っていると思う。飛行中はほとんどの時間、密室状態で、二人きりで過ごさなければならない。私は、先祖がもともと由緒ある武家の出身で、べらべらと軽口をたたくのを潔しとしない、というのは大嘘だが、口数が多いほうではないというのは本当だ。信頼関係を築けた人とは、ずっと黙っていても不快感を感じない。
ところが、私はまだ現在の会社に入社して間もない、ピヨピヨのFO(フ