real⇔virtual vol.1〜働き方編〜というセッションに参加して
62日目(6月4日)
real⇔virtual vol.1〜働き方編〜というセッションに参加してきました。
このセッションを始めようと思ったきっかけとして、NTTデータ経営研究所の田島瑞希さんがこう語っていた。
このコロナのことが起きる前から、自分は東京での仕事を奈良に住みながらテレワークをしていた。今回、一緒に仕事をしていた同僚もテレワークになり、とても仕事がしやすくなった、それが緊急事態宣言が解除になり、いつしか元のとおりに戻ってしまうのではないかという不安がある。一人で不安になっていてもしょうがない。色々な環境で働いている人たちと話をしてみたいと思った。
私の場合、コーチの仕事としては、オンライン、リアル対面の両方を行なっていて、森のリトリートでは、森の中でリアル対面、その事業母体の会社運営はほぼオンラインで進めている。
コロナ前からオンラインと対面の両極を行なっていたので、今回のことで仕事だとかコミュニケーションのことですごく環境が変わったわけではない。
けれども、周りの関係する人たちがこれまでと同じような働き方にもどるのはよしと思っていないところがあって、だからこそ、環境変化のあった人たちが今どのように思っているのかを聞いて見たかった。
今回、このセッションの進め方も実験的、ということで進められた。
メインの進行はzoom、情報共有としてslack、サブツールとしてmuralを使った。
slackはあまり使ったことがなかったけれど、こんな感じでスレッドを分けておくと、セッションの事前、最中、事後ともに情報共有できるので、便利だ。今回は、メインのセッションの話題の入り口としても活用されていた。
muralは初めて使った。
ホワイトボードに付箋紙を参加者みんなで好きなように貼っていくことをバーチャルで実現しているツール。
今回は、対話の中で気づいたことを付箋に書いて残していく、という形で使ったが、こういう使い方よりも、参加している人が実際に付箋を動かしたりしながら、イメージの共有や全体の構造を理解するために使うようなことに使って見たいと思った。
メインのセッションは、様々な仕事をオンラインにすることで起きていること、兆しを話していくことで、リアルの本質とは何か、ということを話していきたいということで始まった。
様々なことがオンライン化されて、「会えば解決すると思っていたことに気づいた」「意外と細かいニュアンスも伝わる」「リアルだと声の大きい人が強い、というようなことがオンラインだとない」という声が出ていた。
一方でオンラインでは「セレンティピティが起こらない」とか「匂いや触感などの感覚を共有できない」という声も。
違いについては、関係性やコミュニケーションに関してのことが多く、オンラインになっても意外と大丈夫だったし、オンラインならではの良さもある、という感じだ。
匂いや触覚が伝わらないということでの良い側面もありそうだ。
リアルの世界では、その人の匂いがいやだとか、声の大きさが嫌だとか、そういった生理的に嫌、ということが、関係性にも影響することがあるが、そういったことはオンラインでは少なくなるかもしれない。
私は、オフィスの日常空間から離れて、森の中で五感を使って心身を整え直し、新たな洞察を得るというプログラムをここ10年ほどやってきている。
このセッションの中でも、そうした経験から、リアルの価値をどう思うかと聞かれた。
私は、同じ場にいる、ということなのではないかと思った。
私たちは思っているより、場から影響をうけている。
五感、音や匂い、空気や風の感触、明るさ暗さ、それらの変化、そういうものを身体で感じていて、一緒に共有することで、身体性をもって、一体感や言葉を必要としない理解のようなものが生まれている。
一緒に寝泊まりしたり、同じ釜の飯を食う、なんていうのは、そういう効果を期待してのものだ。
身体感覚を伴うもの。
仕事はオンラインでもいいけど、音楽は直に聴きたい。なぜだろう?という話になり、「ハイパーソニックエフェクト」のことが頭に浮かんだ。
音としては聞こえない、超高周波の音が脳機能を高め、ポジティブな効果(健康増進、やすらぎ、好感形成)を心身にもたらす現象。この現象を起こす音は、自然の中(特に熱帯雨林のような場所)や伝統音楽の中にあり、都市環境音やCD,DVDでは得ることができないのだそうだ。
移動、ということも話題に上った。
今は移動が制限されていることもあって、ずっと家にいながらのテレワークという人がほとんどなので、移動したいか移動は必要ないか、というような話になった。
意外と移動しなくても大丈夫だった、という声もあった。
全体に共感のある声として、「東京に人が少なければ気持ちいい」「移動はしたいけど、通勤電車はいらない」というものが出ていた。
一言でテレワークと言っていっても、実際にどのように運用しているのかは結構違うのかもしれない。例えば、時間が何時から何時までは自宅のデスクにいることが必須、というのもあれば、時間裁量制のように、時間は任せられているようなケース、さらにはどこにいるか、場所も自由にできる場合もあるだろう。
それによって、今後続けたいか続けられるかも変わってきそうだ。
テレワーク(オンライン化)が、人が幸せで楽しく、よりリアルが充実して、能力が発揮できることを可能にするツールとしての発展を、色々知恵を出し合って、作っていけたら、今起きていることも、未来に、あのことがあって良かったと言えるのではないかと思う。
最後に。
社会的に大きく変化をしているとき、不安な気持ちになる。こういう不安を一人で解決しようとしないで、分かち合っていくというのは、とても大切な姿勢だと思うった。今回の参加者が、不安というのはニーズだ、と言っていたのが印象にのこった。
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