男性更年期と夫婦関係
みなさんこんにちは
FemLabo フェムケア先生こと寺崎七海です。
フェムテック市場で今最も注目されている分野である「更年期」
女性なら、閉経する前後5年、トータル10年のことを「更年期」といい約45〜55歳の時期を言います。
女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が一気に減る事で様々な不調があらわれ、症状が重い方は日常生活や仕事に支障をきたす場合があります。
ホルモン補充療法や漢方、サプリメントなどの改善法が主流ですが、事前に知り準備をしていくことも大切です。
女性の更年期は注目される中、はたして男性にも更年期はあるのか?どんな症状や改善法があるのかをお伝えしていきます。
男性更年期とは
男性ホルモン(テストステロン)が減少することにより、筋力や活力、記録力、性欲などの低下とそれに伴う不調が起こります。
年齢と共に低下するテストステロンではありますが、女性と大きく異なるのは「閉経」がないことです。
一般的には男性更年期は40代以降と言われていますが、60、70代になってもテストステロンの分泌が衰えない方もいますし、30代でもテストステロンが低下している場合もあります。
そのため、明確な時期についてわかっていません。
症状が生活に支障を与えるようになると、医学的には男性更年期障害、LOH(late-onset hypogonadism)症候群、加齢性腺機能低下症と呼ばれます。
女性の更年期による経済損失は年間約1.9兆円に対し、男性更年期は約1.2兆円と女性の月経随伴症より多くの経済損失が出ている現状
更年期障害は最も離職に繋がる原因となり、男女ともに無視できない状況となっています。
テストステロンが低下すると?
性機能以外にも心身の健康を維持する多くの作用を持っています。
そのため、分泌が減ると心身に様々な不調が現れます。
症状は身体面、精神面、性機能、と幅広く現れ
具体的な身体症状としては、筋力低下、ほてり、発汗、頭痛、めまい、疲れやすい、肥満、頻尿などです。
精神症状としては、不安、イライラ、抑うつ、不眠、意欲や集中力の低下など。
性機能の症状としては、性欲の低下、ED(勃起障害)、朝立ちの消失などがあります。
まさに性機能を司るホルモンであり、心身ともに健康な状態をつくる為に必要不可欠なホルモンになります。
女性にとっても大切なテストステロン
そんな重要なテストステロンは男性だけでなく女性の体内にも存在するホルモンになります。
「女性は女性ホルモンだけでなく男性ホルモンにも影響を受け、女性の血液中のテストステロンの濃度は、女性ホルモンのエストロゲンに比べて、10倍も高い」というデータも出ています。
リーダーシップや自立性を司るテストステロンは女性活躍が盛んになってきた今、女性からも注目されるホルモンになります。
男性更年期とうつ症状
社会でも深刻とされている「鬱病」
中には復職や離職と、思うように社会生活に戻れないケースも多く、うつ病の治療は簡単ではありません。
中高年のうつ病と診断された男性の中で、実は男性更年期の場合が多く、診断が出されていなくても症状があり放置してしまっている数は相当数にのぼると言われています。
テストステロンは本来、狩猟行為とも深い相関があると言われ
狩りをする→仲間や家族の元に持って帰る→認められる、褒められるという一連の成果と評価によってテストステロンが分泌し、心身の安定につながっていました。
現代の場合、仕事で評価される、認められる、昇進するといったような事が重要です。
長時間労働やどんなに頑張っても評価されない、部署が変わりストレスが増えたなどが原因で症状が悪化したというケースも多く見られます。
一方、LOH症候群の患者が料理教室や草野球など趣味のコミュニティに参加することで、症状が大きく改善する場合があります。
自分の得意技を発揮し、周りに褒められることで自信を取り戻すのです。
更年期と夫婦関係
誰しもが人に認められたい、褒められたい、愛されたいという欲求はあり、自然な事です。
「夫婦は一対の反射鏡」という言葉があります。
よく、夫婦間で「旦那がわかってくれない」「妻が冷たくなった」と関係性が悪くなる場合も多く見られます。
特に更年期になると男女ともに精神的に不安定になってしまったり、イライラや情緒不安定など今までと違う体調に悩まされます。
日頃から相手を褒めたり、感謝する習慣をつけると、自然と相手も言葉にするようになったという報告もあります。
相手を直したかったら、まず自らを直すべし
まさに寄り添いが大切です。
今更そんな、、と思わず、夫婦の在り方や更年期の過ごし方、せっかくの人生、ホルモンのなみに左右されない心身ともにウェルビーイングな状態を考えて実践してみてください。