特注の部屋(66)DELTA「THE LINE AMP」2way/ver.1/Dual Mono A級ディスクリート・ラインアンプ・3BAND EQ・コンプ
ラインアンプ・ 3BAND EQ ・コンプ・ 3台ともオーディオ用(アナログレコード再生のみ)全て2ch/Dual・A級ディスクリート構成
◆当工房のラインアンプは 音に 透明感、躍動感、奥行き感、アナログ感、厚み等を付加し 上位機種では更に多様なサウンドを得ることが出来ます。オーディオ再生や音源制作に 重宝します◆
それぞれに個性のあるディスクリート部品(トランジスタ 抵抗 コンデンサ等)や VR コネクタ 線材等は粗悪品を除き「悪い物」というモノは ありません 材質 各種特性や精度 耐久性 サイズ以外は単純に言って音が異なるだけです
例えば自分でコンデンサを交換するとします その場合 コンデンサを替えながら求めるサウンドになる物を選んで使えば良いのですが一から機材を作る場合も 一つの部品を替えるのでもオーバーオールに聴き 感じながら作って行くことが大切です
今迄の経験と直感から音はこうなるだろうとの予測を基に差し替えていくのです
細部も大事ですが全体的にどう持っていくかが より大切です これは一つの機材だけでなくシステム全体についても 音楽のレコーディングやミックスの作業でも同じですね
そうやって時間を掛け目指すサウンドを機材を造って行くのです これは特注ディスクリートオペアンプの1960-LIMにも同じことが云えます 各アンプにどの様な部品 部材を使い回路構成をどうするかは
打合せを重ねた時点で大方浮かび上がるのですが 試聴と製作を繰り返すうちに大幅に変更する時もあります
大体出来上がって来た時点で更に全体的に聴き込みながら調整します 調整ポイントは予めパーツを交換し易いように実装
ディスクリート部品の大半がNOSで全て測定選別したものを使います POTもメーカーや種類によって音が異るため組合せています
今回はラインアンプにA/BのWE仕様 と CTS ロータリーSWはセイデン 3BAND EQに東京コスモス コンプはCTSと東京コスモスという具合です
線材はWE BELDENを数種類
国産はKHD SUMITOMO FUJIKURA メッキ 非メッキを使い分けしています
その他 細かい事は㊙
Deltaブランドの製品は このようにして作っています
お使いになる方は
アナログレコード再生のみ
フォノイコライザ&プリが東独RFZの録音用モジュールユニットを改造したもの等 欧州盤 米国盤それぞれの録音特性にマッチさせるためフォノEQ数台を使用
パワーアンプ(Telefunken EC11球)等
ターンテーブル オラクル ピエールクレマン等
SPはMENDE 励磁型(Feeld Coil型)及びSCHULZ 8インチ等
ステレオとモノの2システムで聴かれています
ところで お気付きかとおもいますが今回はコンプという機器があります
オーディオ再生に於いてコンプは有りなのか…!
答えは「有り」です(今迄に何人かいらっしゃいます)
つまり その人にとって「有り」なら有りなのです
オーディオ再生は 人それぞれに自分が良いと感じるやり方で行うものだと思います
勿論 全てのソースに掛けるのでなくコンプを入れてみて「いい感じだなぁ…」と思う曲があれば そうやって聴けば良いのですね
お話を頂いた時 形にとらわれず可能性を追い求めることは「正にオーディオ道」なのではないかなと 思ったのです
かつての FEN…プログラムを40cmアナログ盤にしたものを流していました 当時としては放送出力が大きく他の局よりも深く いい感じでコンプレッションしてました 放送では送信管保護のためリミッターは不可欠ですが ここにもセンスが感じられましたね
よく聴いていました...
カントリータイムとサルサタイム '60~'70ロックタイム
◆レビュー
「入口からSPまでのルート上に一つ機器が増えたわけですが、鮮度、スピード、S/Nが劣化するようなことはなく、2タイプのアンプの描き方も、こちらが思っていた通りに仕上がっています。
■EQをいじり始めてみました。
パッシブは手強そうなのでまずはアクティブからのスタートです。
ステレオよりもモノの方が分かりやすいだろうと考えてモノラル再生系に組み込みました。
写真下段の機器は左下がフィルードスピーカーの電源、左上が米国音盤再生用のフォノプリ、
真ん中の2台が欧州音盤再生用のフォノとプリとその電源、右がターンテーブル用の電源となっています。
上手い具合にラック上段にEQが収まり専用コンソールの様な雰囲気でいい感じです。
EQのそれぞれのチャンネルに先述した2系統のフォノ出力を繋いでいます。
モノラル専用にスピーカーが4台あるのでそれを音盤の種類により繋ぎ変え、且つフォノイコも切り替えて
音盤の周波数カーブを最適値に合わせた上でスピーカーの特性をEQで最終調整するというかっこうで聴いています。
1台のEQで2台のフォノイコを使い分けできるのでとても便利です。
デュアル・モノ仕様にした恩恵がこの様なところにあったとは想定外でした。
■EQとコンプをいろいろといじっています。
まだまだ手探り状態なので機器に関してあれやこれやと感想めいたものを述べるまでには至っておりませんが、
一言いえますのはピュアオーディオに於いてもEQやコンプの導入は大いに「アリ」だということでしょうか。
部屋や機器の状況、音源自体の状態、リスナーの嗜好…etc これらのパラメータの組み合わせを積極的に制御するということはオーディオを通して音楽を聴く上で重要なのだなと改めて感じております」