文科省の出す不登校対策はかなり名案なんだけど、現場に届くのにあと何年かかるんだろ?
令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に
関する調査結果及びこれを踏まえた緊急対策等について、文科省の通知の中に盛り込んである不登校対策、支援は、非常に内容の濃い、とても良いものですが、現場にはこれがあまり届いていないのが現状。
何なら私が先生方を集めて、これらにどういう意味があるのか、深いところを説明したいくらいです。
ただ、不登校の親から語られることに抵抗感があったり、先生はあくまで教える立場、親はそれを受ける立場、みたいな関係性が無意識にある先生は少なくないのかもしれない。そこが上手く伝わらない原因だったりする訳で・・・
不登校になったら第三の居場所へ・・・は安易な考え
「学校に行けないなら、フリースクール」は最初にみんなが思うことだけど、現実はそういうことではないんですよね。
どこにも繋がっていない子が教育会議で話題にされにくい訳
第三の居場所作り、それをしばらくやってみて、どうだったんだろう?
子どもが安心できる優しい場所を新たに作って、不登校者数は減りましたか?
そう、誰もが最初に思いつくことをやって、それで成果が出ていると思いたいから、会議ではその成果(学校復帰者数)を発表し、拍手が出る。
「やっぱりそうか、学校復帰した子に何が良かったかを聞いて、次に繋げて行こう」
なんて話してる会議、何なの?
私ならそう思う訳です。
繋がれない子はどうしてあげようもないと思っておられるのか、考えてもなかったのか・・・
東近江市長に近い感覚で会議が行われているのが、多くの自治体の現実です。
あとね、繋がることが前提のマニュアルばかり。
これが出来たら苦労しない訳ですよ。
え?
出来ないのは自己責任ですか?
なら、繋がると苦しくなるので繋がりたくなくなります。
え?
そんなのワガママですか?
そんな風にした親の責任、という価値観は根底にあるのかな。
私、人と関わろうとしないダメ親認定された感があったものな・・・
(色々言ってヤバい親認定された感も)
最近「繋がっていない子」が認識され始めたのはいいんだけど・・・
広島県教育委員会教育長の平川理恵さんがFacebookに【不登校の本当の問題】と題しての投稿がありました。
この方、公教育に新しい風を吹かせてくださっていることは素晴らしいと思いますが、不登校のことは流石のこの方でも、ちょっと認識不足かな・・・と思ってしまう内容でした。
・・・この問題提起のところは良かったんですが、
その次、
「どことも繋がっていない子どもたち」について書いてあることは
つまり・・・
という一言だけですよね・・・
なんか・・・
繋がれなくてすいません・・・
何故繋がれないかというと、繋がると余計に辛くなるから
ということで、
繋がれ繋がれ言われてる有様なんですね。
それが何故かをまず聞いてみて欲しい。
繋がることをやめた理由を。
心ある大人の支援?
それを得られる環境に連れていけない親のせい?
繋がりづらいのは、そういうとこですよ。
では具体的に、「繋がってない子」のために必要な対策
冒頭の文科省の提案の中から、繋がってない子のために必要な対策だけをピックアップしてみました。
(冒頭と大して変わってないように見えるでしょうけど)
文科省は上手くまとめて、大事なポイントが分かってらっしゃる。
文科省の言っていることが理解出来たら、先生の安心安全にもつながると思うんです。
先生の安心安全が守られないと子どもの安心安全は守られません。
これらをするために、人やお金が必要かもしれませんが、中身を理解しないまま進めても子どもも親も先生も、誰の得にもなりません。
学校と行政が、この中身を理解することが今一番必要なんです。