植物と暮らして変わった生活
コロナでずーと一人家にいなきゃいけない日々がもう2年も続いている。
この期間に一人暮らしでも犬とか猫を飼いたいと思った人は多いはずで、実際に実家に新しい犬をお迎えするにも、半年レベルで時間を要したぐらいだ。みんな考えることは一緒だね。
ただ実家でずっと犬を飼っていたから、ある程度ペットの飼い方は理解しているつもり。
あれは一人で、ましてや賃貸の狭い部屋で飼うものじゃないからこそ、そこには絶対に手を出さないと決めている。
近くのペットショップに通って、子猫や犬たちを遠くから愛でるだけでなんとか満足しているんですよ、さわさわできないけどね。
さて、そんな状態なので不思議と自分一人と付き合っていくだけじゃなくて誰かがいて欲しい、誰かのお世話をしたいという欲が湧いてくる。
いや、だって寂しいんやもん。
ということでインテリアを色々新調するために海外の部屋画像をクローリングしまくってたこともあり、一度失敗している植物に改めてチャレンジしてみる事にした。
初めはIKEAの一つ300円程度の安いサボテンを買ったのだが、ほぼ日が当たらないところに置いていたにもかかわらず、サボテンは今も生き延びていて非常に生命力が強い。
もう一つの名前すら忘れてしまった多肉は、朝起きると突然全身が灰色になって死んだ。
結構放置した後に、水をあげるとパンパンに膨らみ上がった時は「サボテンみを感じる」体験ができて楽しかった別名IKサボも、今は小さい鉢に植え替えてお外で寒さにも耐え強靭に育ってる。なんて強いやつ。
色々植物を調べて近年、アガベという多肉植物が人気になっているのだけど、人気高騰から10,000〜50,000円単位のお値段がする。
確かに歯が厳つくて、男子が好きそうな容貌をしているやつである。
しかし、買って2週間で死んでしまう可能性があるものに、どこまでお金をかけられるか?と考えると、本体のはずの植物は非常に買いづらく鉢ばかりが溜まってしまったりする。
なぜこんなにも主のいない空の鉢ばかりが溜まってしまうのか?ということだが、同様に作家鉢の人気も高騰していてこれがまたかなり手に入らない。
元々作家鉢は数も少なく手に入りづらいのに加え、にわかファンが増加した事によりさらに入手困難になったのだろう(自分のこと)。
ECサイトに出回ると本当に一瞬で売り切れてしまうから、毎回プログラムでも組まなきゃ買えんよ、こんなん。と嘆いていた。
鉢がなきゃ、植物も買えねぇ。
しかし、ついに時はきた!
コロナが少し収まってきて、店舗イベントに並んでなんとか買うことができた。ついに発揮された!東京に住む利点!東京万歳!!
そんな感じで、買える時に買わざるを経ないので、ただただ鉢だけが溜まって行ってしまうんですよね。
でもそうやって鉢単体で買った悪い影響で、今度はメルカリやヤフオクで欲しい植物があっても、それに見合ったサイズの鉢がなかったりする。これがまた厄介。
どっちの順番で買っていいのかわからないが、とにかく鉢だけ増えるというよくわからない現象はこのためだ。死ねる。
しかし、少しずつ多肉たちを買い足したり失敗して枯らしてしまったりを繰り返し、ようやくこれぐらいの鉢を買っておけば便利という感覚がわかってきた。
作家鉢は高いから小さい鉢を買ってしまいがちなんだけど使いづらいので、9cm角ぐらいの3号鉢を買うのが一番良さそうだ。
鉢に関しては、別途語りたいと思う。
インテリア的に考えていたので最初は部屋の中に入れていたんだけど、どんどん具合が悪くなっていく。。のよ、オロロン。
今となってはサボテンや多肉は強靭で育てやすいと言っても、太陽の光が当たらなかったり水をあげなかったらそりゃ元気じゃなくなってくるということを精神で理解した気がするが、最初はわかってなかった。
部屋の中で育てられると思ってたし、水も少なめでいいのかと思ってた。
しかし一人暮らしの部屋って、基本的には外の光なんて当たらないもの(偏見だけど、今も午前中しか当たらない)。
そんな中でサボテンが求めるキンキンな光なんて室内で提供できるわけない事に気づき、
結局割りきって、全部ベランダに出した…。悲しい。
インテリアとして目の保養も兼ねるという当初の目的はなくなり、植物側がいかに健やかに日々を楽しんでもらうかにシフトしたわけだ。
何せ植物とはいえ枯れてしまうと精神的ダメージが思いの外大きいんですよ。
値段が高いのもあるけど、一緒にいればいるほど思い入れが出てくる。
よく植物に名前をつけるとか話しかけるとか聞くけど、それも理解できる様になってくる。なんせ生きてるからね。
毎日見てると、ちょっとずつ変化してくんよ。
このように多肉たちを家に向かい入れて、生活が変化したことがある。
まずその日の気温の変化や天気にすごく敏感になった。
特に今は冬なので、安く仕入れたアガベたちを部屋の中に避難させているのだけど、根っこを育てるために可能な限りお外で日光浴させたい。
朝起きると、二度寝して。
水をそこそこ飲んだ後、多肉たちをベランダに持っていく。
今は陽がすぐ落ちて、寒くなってしまうのでできるだけ朝から外に出しておきたいので、もう最近は多肉たちのために朝起きてると言ってもいい。
その時、何か問題がないか一応チェックするんだけど、
その習慣がついたせいで、細かい変化にも敏感になった気がする。
と言っても気付いても対処方法がわかんないんだけどね。奴らは病気になったりするとびっくりするぐらい症状が悪化してく。
子供の頃は、お庭の植物の世話をするなんてめんどくさい以外の何者でもなかったし、興味もなかった。
しかしこうやって世話をすることで実家の庭にも興味を持ち、母親と話したりすることができる様になったというのも一つあるかな。
そう考えると多肉たちに愛着が湧き、ペットと同様「自分以外の誰かのことを気にして、お世話する。」というもう一つの目的は果たせたわけだ。
最近はかまいたくて仕方がないので、水をあげたりつい眺めたりしてしまうんだけど、あんまり水をあげると逆に腐ってしまったりするから難しい。
そのくせ調子が悪い時、水耕と言って水の中にずっと浸けて置くと元気になったりするからややこしい。
こういった試行錯誤を経て、買った植物がうまくいかないのは「根が張らないから」ということがようやく理解できたのはいいものの、
冬に抜き苗(土から抜いた、根っこが乾いたやつ)を買ってしまってどうしたらいいかか迷っている。
僕自身は、好きな鉢と好きな植物の組み合わせも楽しみたいので、どうしても抜き苗を買ってしまうんだけど、
そこから安定させて育てるのが素人には難しいので、失敗を重ねて逆にお金がかかるという目に合っている。
しっかり鉢に植えられているものを買うとよっぽど悪い環境に置かない限り元気に育ってくれるから、初めての人はそっちを買うのがよろしい。
鉢にしっかり植えられた植物たちは、ずさんな管理でもしっかり生きてる。
よくInstagramやPinterestなんかを見てると、「なんでこの人たちこんなに同じ種類の植物を大量に持ってるんだろう?」と思ってたが、ハマってみるとそれも理解できる事に気づいた。
ふと見回すとまず鉢が増える、種類がたくさんある、成長が遅いから何個か同時に飼育したくなる。こんなことをやってると気付いたら持っている多肉たちは二桁になってしまいそうな勢いだ。怖いね。
流石に自制しないといけないと思うが、こう言ったことを防ぐには値段が高いからといって下手に安いものを買うんじゃなくて、ある程度成長した鉢つきのものを買うのがいいのかもしれない。
育てる必要なく、ある程度完成してるから成長をうずうず待たなくてもいい。時間をお金で買おう。
こんな感じで、もうおじいちゃん的な趣味を身につけたわけだけど、
意外に色々な影響を自分に及ぼしてくれたことをこの様に振り返ってみると、珍しくハマった趣味に出会えて良かったなと思います。
最初に失敗したからあまり気が乗らなかったけど、それはただ管理方法が間違ってただけだった。
今はYoutubeで大量に情報があるってのも育てやすくなってる大きな要因かもなぁ。
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