レジェンドだらけの世界バレエフェスティバル
世界バレエフェスティバル Bプロ
前回はコロナ禍の中の開催で、Aプロを酷評したっけ。
もう3年。
思いついたことをつらつらと。
クラシック=グラン・パ・ド・ドゥが少ない。シーズンが終わってダンサーの皆さんはお疲れなのかもしれないけれど、グランは盛り上がるからやってほしいなあ。
海賊、黒鳥、ドンキが各部の最後に来て、超絶技巧にさんざん笑って拍手するのが恒例だったのだが、今回Bプロは海賊とドンキのみ。ものすごいテクニックに対しては笑うしかないのだけれど、今回は笑い足りなかった。
創作もいいけれど、手抜きに見える踊りもある。これ、体力的に楽そうだなあと(ここでは明記しないけど)。
オーケストラの演奏が基本なのだが、ピアノや録音の作品もあった。ピアノの作品は4つ。なんとなく単調になった。4つは多いと思う。ダンサーやピアニストが悪いわけではないので念のため。録音も音質はよいけれど、違和感があった。オケのみなさんもオケピットの出入りでめんどくさそうだし、見ている方としては何となく間が空く(オケのみなさんが裏で休憩できるのなら良いけど!)。
クラシックが少ないことも、ピアノの作品が多いことも、主催者側の問題だと思う。「来てくれるなら何を踊ってもOKです」みたいなオファーなのではと勘繰ってしまう。そしてとりあえず前回出演し、日本人に人気があり、なおかつ日本好きなダンサーを呼べば無難だろうと思っているのではなかろうか。
だってベテランばかりなんだもん。つまらんよ。
出身バレエ団も偏っているのではないか?(暇があったら過去のプログラムと比べてみよう)
若くてガンガンまわってガンガンとぶダンサーはもう呼べないのか。発掘する気力もないのか。インスタ見るといろいろいるのになあ。
昭和ならともかく、世界中でフェスティバルやらガラやら開催される夏。3年に1度なんでもったいぶって、ありがたがるのは日本の観客だけ(余裕があれば世界中のガラを見に行けるしね。ソウルでのパリ・オペラ座のガラは行こうかと思ったよ)。
プログラムも伝統的な大きさのまま。NBSのプログラムはA4サイズになったのに、世界バレエフェスティバルだけは古いサイズ。世界バレエフェスティバルはこれまでの演目を振り返るから、大きさを変更しないでただコピーしているだけなんだな。それしか理由が思い浮かばない。毎回、前回分が少しずつ増えているだけ。その年に出演するダンサーの情報はほんの少し。ちなみに3000円。伝統ある世界バレエフェスティバルのプログラムはそれでいいんですかね。
21世紀のこの時代にクラシックをやれというのも時代遅れかな。もうそんな古臭い踊りは流行らないのかなあ。どうなる世界バレエフェスティバル。レジェンドによるレジェンドのためのフェスティバルでいいのか?