わかってくれる人がいれば、安心感の中で前を向ける。
私はHSS型HSPという人口のたった6％と言われる気質を持っていて、
「社交的なのに、人付き合いが苦手」
「刺激を求めるのに、繊細で傷つきやすい」
「行動的なのに、慎重派」
といったような矛盾した特性を抱えています。
そのため、「周りに共感してもらえない」「自分の悩みが理解されない」
という集団の中での疎外感・孤独感を感じてきました。
HSS型HSPのような矛盾した気質を持った人達に限らず、
HSPさんのように繊細な気質を持つ人にとって、
「わかってくれる人がいる」という実感は、
まるで雨上がりの太陽のように、心を温め、霧がかった目の前の道を少しずつ照らしてくれます。
繊細な人は、日々過ごす中で、多くのことを感じ取ってしまう。
周囲の空気の変化、言葉のニュアンス、人の些細な表情の動き。
そのすべてを無意識にキャッチし、深く考え、気を配ってしまう。
HSPさんのこの感受性の豊かさは素晴らしい気質であり才能なのですが、
一方で疎外感や孤独を感じやすい側面もあります。
「こんなことで傷つく私っておかしい？」
「また気にしすぎだと思われるかな？」
「この気持ちを少しでも分かってもらえたら楽なのに…」
こうした気持ちを抱えながら生きていると、
だんだん「自分を理解してくれる人なんて、一人もいないんじゃないか」という不安が膨らみ、
生きづらさにつながってしまうと感じています。
一瞬でも「わかってくれる人」に出会うことで生まれる安心感
「わかってくれる人」は、
私は、必ずしも身近な人である必要はないんじゃないかなと思います。
もはや実在する人である必要もありません（笑）
たった一言、たった一文、たった一瞬の共感が、
苦しみの中でも安心感と穏やかさを取り戻し、
前を向くきっかけになることがあります。
例えば、
・何気なく口にした悩みを、否定せずに親身に聞いてくれたとき
・本の中の一文が、まるで自分の気持ちを代弁してくれていると感じた瞬間
・ネット上の誰かの投稿に共感し、「自分だけじゃないんだ」と思えたとき
このような経験があると、
「ああ、自分は一人じゃないんだな」と思え、
何度もその経験をもとに前を向けた瞬間がありました。
私の場合、中学生の時に太宰治の『人間失格』を読んだ時、
文中のこの一文に心臓を鷲掴みにされて、
涙が止まらなくなった経験があります。
「自分には、禍いのかたまりが十個あって、その中の一個でも、隣人が背負ったら、その一個だけでも充分に隣人の生命取りになるのではあるまいかと、思った事さえありました。」
「ここに私と同じ気持ちの人がいた」。
「私と同じ苦しみを抱えている人がいた。」
いつでもマイノリティで、
どこにいっても変わり者扱いで、
誰といても輪の外にはみ出て、
孤独だった私。
不幸のオンパレードの人生で、
生まれながらの逆境やハンデだけでなく、
次から次へと災難や困難が、私だけに一極集中しているみたいに、
降り注いでいると思っていた。
たった一つだけでも、誰かに代わってもらいたい。
そう思うと同時に、この一つだけでも、
他の誰かには耐えられないほどの重い苦しみなのではと、
本気で考えて、逃げられない苦しさにさらに孤独になっていた。
でも、この一文が何度でも私を孤独の底から引き上げてくれました。
「全て」の人に理解してもらう必要はないし、あなたのままで大丈夫。
誰に対しても、「自分をわかってもらいたい」という思いが強すぎると、
逆に苦しくなってしまいます。
すべての人に理解してもらう必要はありません。
そして、誰かや周りに合わせるために、
あなたがあなたでなくなる必要もありません。
たった一人でも、たった一瞬でも、「わかってくれる人」がいると感じた経験や実感を、
あなたは自信と強さに変えて、
あなたのままで前を向いていけばいい。
「誰か一人でも、自分の苦しみに耳を傾け、わかってくれる存在がいる。」
そう思えたとき、世の中がそれまでとは違って見え、
人の心の中に、言葉では言い表せない前向きな感情が生まれるのだと、
私は感じています。
そして、自分自身が自分を一番わかってあげられたら、
それは一番自分らしく生きられる、一生物の軸となってくれます。
あなたは決して一人ではありません。
今、この瞬間も、あなたの気持ちに共感し、
あなたを理解したいと思っている人が、どこかにいます。
私も、その一人でありたいと思っています🤲
一人でも多くの人が
「大丈夫」という希望と安心を一つずつ取り戻し、
少しずつでも前を向いていけますように✨
本日もここまでお読みいただき、ありがとうございました✨
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