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『福寿海無量(ふくじゅかいむりょう)』~幸せの集まった無限の海~
『福寿海無量(ふくじゅかいむりょう)』
――「幸せの集まった無限の海」というこの言葉には、私たちが日々の中で忘れがちな大切な視点が込められています。
鏡開きと掛け軸の言葉の出会い
今日は鏡開きの日でした。
お正月に飾っていた鏡餅を下ろし、
無病息災や幸福を願いながらいただくこの行事は、
1年の無事を祈る大切な習わしです。
私も実家で、高齢の母に代わって
正月飾りの片付けを行いました。
その際、床の間の掛け軸を見て、
そこに書かれた達筆な文字を
母に尋ねたところ、
『福寿海無量(ふくじゅかいむりょう)』
と教えてもらいました。
意味を調べてみると、
「幸せの集まった無限の海」とのこと。
この言葉が示しているのは、
今この瞬間、目の前にある幸せが大切!
だとわかりました。
禅の教えと幸せの場所
禅の考え方では、
幸福は遠く離れたどこかにあるものではなく、
「今、自分がいる場所」に広がっているとされます。
つまり、「福寿の海」とは
私たちの日常生活そのものであり、
目の前にある当たり前の出来事こそが、
実は幸せの一部なのです。
禅問答で表現すると以下のようになります。
<禅の問い>
「幸せいっぱいの海はどこにあるのか?」
<禅の答え>
「はい、私の目の前にあります。」
このシンプルな問いと答えが示すのは、
「探し求める幸せ」は、
すでに自分の中や身の回りに
存在しているという真実です。
『青い鳥』に見る幸せの本質
メーテルリンクの『青い鳥』を思い出しました。
物語の主人公たちは、
幸せを象徴する青い鳥を探して旅に出ますが、
最後に見つけたのは家で飼っていた鳥でした。
つまり、幸せは遠くにあるものではなく、
日常の中にすでに存在していたのです。
この禅の教えと『青い鳥』の物語は、
コーチングにおいても
大切な気づきを与えてくれます。
私たちは「もっとこうなりたい」
「何かが足りない」と感じて、
自分を変えようと努力します。
しかし、その過程で大切なのは、
今この瞬間の自分を受け入れ、
目の前にある幸せに気づくことです。
まとめ
『福寿海無量』の言葉は、
日常の中で幸せに気づき、
それを大切にする感性を教えてくれます。
私たちが意識を少し変えるだけで、
目の前の景色が輝き、
心に余裕と感謝が生まれます。
私もさっそく禅問答を
日常に取り入れています。
あなたも「幸せの海」を見つけに、
日々の中に問いを立ててみませんか?
<禅の問い>
「幸せの海はどこにあるのか?」
<あなたの答え>
「きっと、私の目の前にあります。」