ひな人形への想い
あかりをつけましょぼんぼりに
お花を生けましょ桃の花♪♪
3月3日のひな祭りに向けて、ひな人形を飾りました。
私の実家には、立派な七段飾りのひな人形があります。
私が小学1年生の時に、我が家へやってきたのでかれこれ33年になります。当時は、まだ沖縄の通貨はドルの時代でした。私の記憶では100ドルしたと母が言っていたような・・・。100ドルって、当時の日本円では一体いくらしたんだろう?
このおひな様が、うちへやってきた日のことは今でもハッキリと覚えています!夕方、母が仕事帰りにお人形屋さんへ寄って購入し、ひな人形と一緒に帰ってきました。
「わぁ~!すごい!すごい!」「えぇ~!なんで買ってきたの?」そんな会話があったような。その時の場面は、写真として私の脳裏に焼き付いていますが、さすがに会話は録音されていませんでしたね。(笑)
私は3人兄姉の末っ子、兄と姉がいます。母は、娘2人のためにひな人形を用意してくれたのです。当時は、5人家族で6畳二間の借家住まいでした。小さな家で5人分の布団を敷くと一部屋はいっぱいになるという狭さでした。そんな我が家に、畳一畳の半分を使う七段飾りのひな人形がやってきたのです!
それは、思い切った買い物だったと思います。もちろん父にも相談して承諾の上だったでしょう。いろいろあったかも知れませんが、幼い私には知る由もないことでした。
ただ、ただ、嬉しくて飛び回っていました!
あとから聞いた話ですが、母はピアノを買うかひな人形を買うかを迷ったそうです。しかし、狭い家にピアノを置く場所は無い。ひな人形は、その時期だけ飾ればしまっておける。二人の娘のために桃の節句を祝ってあげたいという気持ちで買うことを決めた!とのことでした。
それからは、毎年欠かすことなく3月3日の桃の節句には、ひな人形を飾っています。
実家には、立派な七段飾りのひな人形がありますが、私の家には、こじんまりとしたひな人形があります。
このおひな様は、母の手作りなんですよ。木目込み人形で一つ一つ丁寧に作ってくれました。私が結婚する時に、花嫁道具の一つとして持たせてくれたのです。私の姉にも同じようにおひな様を持たせていました。
母の娘に対する深い愛情を感ぜずにはいられませんでした。有り難いです。
私の子どもが生まれた時、第一子は女の子でした。初節句の時には、娘を抱いて実家のおひな様の前で写真を撮りましたよ。
それからは、毎年おひな様の前で記念写真を撮り、子ども達の成長する姿を見守ってきた七段飾りのおひな様です。
私も母にならって、私の娘が結婚する時には、母から受け継いだひな人形を娘に持たせてやりたいなぁと考えています。
七段飾りのひな人形、出すのはいいのですが、片付けるのは結構大変なんです。お人形さんを一つ一つ丁寧にはけでホコリを払いティッシュでお顔を包んでしまう作業は、少々面倒くさい・・・
それでも毎年、季節の行事を大切にする母のために姉と二人でお日様を飾っては、せっせと片付けています。
片付けは大変だけれど、幼い頃から我が家には七段飾りのひな人形があるのは、ちょっとだけ自慢でした。今でもやはり自慢です。
子や孫の成長を願う母の愛情を感じています。
今年92歳になる母、母にはまだまだ元気でいてほしいと願っています。
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