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雨シャワーキッズと噴火の門

前回の続きを書こうと思う。
まだ読んでいない方は良かったら読んだ方が分かりやすいです。

向こう(フィリピン)での暮らしは今の日本では想像しづらいでしょう。

シャワーはお湯が出ない
トイレはバケツに溜めた水で流す
そして大雨が降ると水道の節約になるので、
雨をシャワー代わりにシャンプーしたり、体を洗ったりしていた。

これが子供の自分には地味に楽しかった。
大雨だとかなりテンションが爆上がりした。

小雨だと水圧の弱いシャワー
大雨だと水圧の強いシャワーの出来上がり。

良い思い出。

豊かな暮らしとは逆にこういう事を言うのではないのかと思う。
今でも少しやってみたい気もする…
この日本で大の大人が雨の日にそんなことをしたら、どんな目で見られるのだろうか…

想像するだけで、とてもワクワクします。

今は向こうもかなり国が発展しているので、
雨シャワーキッズ達を見ることはもう出来ないのかもしれない。

小さい頃に過眠症のようなものになった記憶がある

何日も何日もご飯の時間以外ずーっと寝てしまっている自分を心配し、母代わりのお祖母ちゃんがお祓いを呼んだのを覚えている。

きっと悪魔に取り憑かれたに違いないと思ったのでしょう。

私を囲んで霊能者のような方々が呪文を唱えながらお祈りをしている

(いや、まず病院だろ)

まさかそれが効いたのか、
知らん間に治っていたが。

そんなピュアでちょっと不思議なお祖母ちゃんに育てられました。

お祖母ちゃんは美容室を営んでいた。これが今自分がこの職業をしているルーツだと思う。
学校の帰りには真っ直ぐ家に帰る!
のではなく、お祖母ちゃんの美容室へ行き、
そこで宿題を大人達に教えてもらったり、
やらせたり、
大事な商売道具達をオモチャにして遊んでいた。
投げたり曲げたり折ったりなんかしてね。


 それは突然に

夜中か、明け方か覚えていない。
とにかくグッスリ寝ていた時にお祖母ちゃんが、


「この世の終わりだー!」
「地球が、地球が壊れるー!!」
「ぁあーー!わー!」

的な事を叫んで暴れまわっていた。
それにビックリして起きたけど、めっちゃ凄い音が鳴っている。家がめちゃくちゃ揺れている!
窓が割れそうな勢いだった。
家中みんなパニック!

じっ、地震やーぁ あー
ってまだ地震っていうものがその時はよく分かっていなかったけど。みんながそういう言うから一緒になって言っていた。
怖かった。とにかく怖かった…

お祖母ちゃんの叫び声が

揺れがおさまってすぐにまた寝た。
さすが子供。

朝起きて外に出るとそこは真っ白な世界だった。

キレイ

こんな暑い国でもアニメやテレビで観たような真っ白な雪が降り積もるんだー。
夢にまで見た雪。

「oh〜!snow〜!」

ってめっちゃ感動したのを覚えている。
※(この時はまだ日本語が話せなかった)

でもすぐに夢から覚めた。
触っても冷たくない。
アレレ、思ってたのと違うぞ。
サラサラしていて、雪だるまなんて作れる気がしないぞ?

ただの火山灰だった。
夜中にお祖母ちゃんやみんながワーワーと叫びながら走り回って、家が壊れそうな現象は火山の噴火だった。

1991年 フィリピン 噴火
で検索検索〜♪

それでもまぁ真っ白な世界なんてそれまで実際に体験したをことがなかったので、火山灰の上を近所の友達たちと走り回って遊んだ。

 それはまた突然に


またとある日の夜
さぁそろそろ子供は寝ましょうね〜、の時間。

だがそれは突然やってきた。

カンカン!コンコン!
カンカン!カーン!コーン!

なにごと?

またもや家中ザワザワ、こわいこわい
とみんなが怯える。
そんな中お祖母ちゃんが勇敢にも家のドアを開けます…。

家の外の門を叩く音がしている。


「おーい!帰ってきたよー!開けてー!」

の声。

ん?誰?こんな時間に…
眠い…

お祖母ちゃん「ァーイッ!ァーイッ!
       「トニオ!
     「ママが帰ってきたよー!ァーイッ!


えっ、
マ、ママァ…?

ァ、ァアーイ??


前回の記事でも書いたが、家族みんなでお祖母ちゃんの事をお母さんと呼んでいたので、自然に自分もお母さんだと思い込んでいた。

そしたら
いきなり!ママ

近所のいきなり!ステーキの店舗なくなったなー
また行きたかったなー…


じゃなくて、
母親が2人?お母さんとママ お母さんとママ
ママとお母さん…

まだ子供だった私の脳が追いつかなかった

初めて見る本物の実の母

それは火山の噴火よりも強い衝撃だった。



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