散文 3

言葉は、意味を持つ運命にある

私の喉の奥から発せられた音は
瞬間、それに見合った熱と意味を持ってしまう

そうしてそれは、上手に独り歩きを始める

人は、発せられた音から、意味を咀嚼し、満足する

世界には意味が溢れていて

その騒音に、時々、溺れそうになる

こんなにも言葉が好きなのに

もしかしたら

もうずいぶん前から
逃げたかったのかもしれない

詩を書いているのに


意味を持つ前の
言葉になる前の


音をずっと探している



#散文 #音 #言葉 #意味 #詩

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