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ysh
2017年5月9日 23:52
はじまりは 音曖昧で奇妙な音の断片-私はその町で、まだ、何物でもなかった-地下鉄校庭路地裏教会アパートメントに、あふれる 音、音、また、音 押し寄せる音の波鼓膜からどんどんと内側に流れ込んで私の中に浸みこんでいく 少しずつやわらかくなった両耳の奥音は言葉と手を繋ぎ記憶の襞に印を刻む 空気が濃度を増しきのうまで未知だった音たちが輪郭を持ち産声