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紡いだことばたち。
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2017年6月の記事一覧

詩 11

シンクには
数日前の紅茶のカップ
干からびて 底にへばりついた檸檬
数日前の それは 私

夜の端をつかまえて
縫い閉じようとする
決してもう、開かないように
クローバーの針と、透明な糸

部屋全体が脈打って
濃いにおいを撒き散らす

眩暈

窓の外には、星
夜の底にへばりついて
そのまま干からびた私は
薄く目をあけて

とうの昔に死んだ
星のひかりを

みている

詩 10

ねぎを刻む
ためいきをつく
歌をうたう
ちょっと笑う
言葉をつづる
ドアを開ける

そわそわする
どきどきする
ずきずきする
わくわくする

それは少女
それはおとなの女
それは青年
それはひかり
それはねこ
それは蝶
それは宇宙

それは、私

私の中の いくつもの私が

息をしている

私の中の いくつもの私をたばねて

息をしている

私のからだで

私のここ

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