詩 11
シンクには
数日前の紅茶のカップ
干からびて 底にへばりついた檸檬
数日前の それは 私
夜の端をつかまえて
縫い閉じようとする
決してもう、開かないように
クローバーの針と、透明な糸
部屋全体が脈打って
濃いにおいを撒き散らす
眩暈
窓の外には、星
夜の底にへばりついて
そのまま干からびた私は
薄く目をあけて
とうの昔に死んだ
星のひかりを
みている
シンクには
数日前の紅茶のカップ
干からびて 底にへばりついた檸檬
数日前の それは 私
夜の端をつかまえて
縫い閉じようとする
決してもう、開かないように
クローバーの針と、透明な糸
部屋全体が脈打って
濃いにおいを撒き散らす
眩暈
窓の外には、星
夜の底にへばりついて
そのまま干からびた私は
薄く目をあけて
とうの昔に死んだ
星のひかりを
みている