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つれづれつづれ

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2018年2月の記事一覧

散文 7

信じる、ということは、あの頃の私にとっては到底近づくことのできない、とても眩しいものだった。
眩しくて目を向けられないほど。

友達、というものは、あの頃の私にとっては理解しがたい言葉だった。
余りにも苦しくて脆い、その関係性。

私と彼女たちの間には常に薄い、ごく薄い膜が張っていた。
まるでココアの表面の、薄いそれのような。
フォークで掬えば簡単に取り除けたはずの薄い膜。
私は、けれど、そのやり

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