5年働いた職場爆散につき候【あがぺる】

「7月31日、店を休みにしてみんなで食事をしよう。大事な話がある」という連絡がオーナーからきた。
震えた。
嫌な予感がした。
そんなこと今まで一度もない。

食事は焼肉だった。
従業員たちと楽しく食事をしながら、みんなこの暗雲に心のどこかで気づいてるような上っ面の会話をした。
1時間ほど経った頃、オーナーが切り出した。

「8月末で閉店になります」

まぁ、閉店だろうとは思っていたが、8月末とは思わなかった。
早くて9月末だと思っていた。
理由はオーナーの病で、お店を続けるのは困難だと判断したからだった。
仕方ないと思うしかない。
オーナーのこと、好きだし。
従業員の中には泣いちゃう子もいたし、怒る子もいたし、呆然としてる子もいたし、仕方ないよねって子もいた。

この職場は本当に良かった。
演劇でひと月まるっと休んでも文句ひとつ言われない。
むしろたくさん応援してくれる店だった。
5年間、色んなことがあったけど、思い返すと泣いてしまいそうなので、終わってから思い返そう。
最初はメインの職場ではなく、時々お手伝いに行く場所だったが、今や私の収入のほとんどを占めている。大切な居場所だった。
悲しいなぁ。
遅効性の毒のようにじわじわしみてくる。


んん???
えっ、明日から8月でひと月後には閉店!?わし、9月から給料なし!?

日記を書いてる場合じゃなくなったので、この辺で。
30歳、人生の大きすぎる岐路です。

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