YouTuber「わいわい」のコンテンツ分析
1回目の投稿は、私がYouTubeでよく楽しませてもらっている、「わいわい」というゲーム実況者のコンテンツ分析をする。
この記事のゴールはわいわいのYouTubeチャンネルを伸ばすためのヒントを、頼まれてもいないのに勝手に分析し、勝手に指針を提示することである。
お金などいらないし、本人に大きなお世話だと言われても関係ない。
私がただわいわいというYouTuberのことを好きだからやるのである。
今回参考にしたデータは、YouTubeAPIで取得したわいわいの直近100本分の動画である。
APIでのデータ取得はQiitaのこちらの記事を参考にした。
Youtube Data APIを用いたバーチャルYoutuberのデータ収集 - Qiita
わいわいとは何者か?
わいわいはチャンネル登録者47.8万人のゲーム実況者(2022/02時点)。
30代ぐらいの、奈良出身のおもろいおっちゃんだ。
チャンネル概要に記載している内容の通り、幅広いジャンルのゲームをプレイするゲーム実況者となっている。
ゲーム実況者は世の中に腐るほどいる。
ゲームのプレイが上手い人、実況中のリアクションが面白い人、ゲームの魅力を解説しながら実況してくれる人、ゲーム実況者の魅力は多種多様だ。
そんな中、わいわいはどういうタイプのゲーム実況者なのか。
私個人の主観だが、わいわいはしゃべくり系ゲーム実況者と捉えている。
動画の特徴は分析時に触れるが、とにかくしゃべりが面白い。うるさいぐらい(いい意味で)。
ゲーム実況という皮を被った雑談チャンネルとも言えそうな勢いだ。
ラジオっ子はもしかするとわいわいを好きになるかもしれない。
わいわいの動画を分析する
ここからは紹介がてら分析パートに移る。
わいわいの動画の特徴
わいわいのチャンネルは「雑談多めで動画の尺が長い」「コアなファンが多い」のが特徴のようだ。
わいわいの動画の特徴1:動画尺の長さ
日本のチャンネル登録者が多いゲーム実況者上位10chのデータと比較して見ると大違いだ。
平均の動画尺がぶっちぎりで長い。
動画尺のヒストグラムを見るとより特徴が分かる。
もっとも多い動画尺は20~60分で、これは他のゲーム実況者と傾向としては近い。
60分以上の動画は本数として少なくなるものの、180分以上でまた動画数が多くなる。
普通の実況者は尺が長い動画の投稿本数は減る傾向にある。それは編集動画であれ、ライブ配信であれ、だ。
ただ、わいわいは140分以上の動画も多く存在し、なんなら10時間以上の動画もかなり存在する。
なぜそんなに長い動画を投稿しているのか?そこにわいわいの真髄がある。
直近100本のうち尺の長い動画の一部がこちら。
ゲーム動画もあるが、「お腹痛い日」「雑トーーーーク」はほぼ雑談の動画だ。
雑談で10時間以上休まずしゃべれるYouTuberがいるだろうか?
ぜひ何かしらの動画を是非見てほしいのだが、このおっちゃん、ずっとしゃべりつづけている。
しかも異常とも思えるのが、ゲーム実況より、雑談動画の方が再生数(viewCount)が多い、という点だ。
これは視聴者が、わいわいがやっている「ゲームを見に来ている」のではなく、ゲームをやっている「わいわいの雑談を聞きに来ている」と言っても過言ではない。
それぐらいわいわいの雑談は、チャンネル登録者に人気なのだ。
もう少し定量的にわいわいの雑談の人気度を示してみよう。
以下2つの問を考えてみる。
①編集された動画(ゲーム実況寄り)と、ライブ配信(雑談寄り)ではどちらの方が再生されているのか?
②わいわいの動画の再生数は、やっているゲームの人気さと関係あるのか?
この2つの問について分析してみる。
①編集された動画(ゲーム実況寄り)と、ライブ配信(雑談寄り)ではどちらの方が再生されているのか?
結論からいうと「ライブ配信(雑談より)」の動画の再生数が圧倒的に多い。
10位内にランクインしている編集動画はたったの2本だ。
その2本を除くライブ配信動画は、全て3~5時間以上の動画となっている。
②わいわいの動画の再生数は、やっているゲームの人気さと関係あるのか?
ポケモンの「ブリリアントダイアモンド」が最も再生されているので、ゲームの人気の後押しがあって再生数が多いかと思いきや、最近話題の「ポケモンアルセウス」は平均動画再生数は多くない。
2番目に再生されているシリーズは「IDOL MANAGER」でそこまで有名なゲームではないが、再生数は多い。
1位と2位の共通点はやはり動画の尺の長さだ。
わいわいの動画はゲームの人気さは関係ない。ライブ配信でフリースタイルの雑談をしながらやるゲーム実況が人気を博しているということだろう。
人気なゲームをやらなくても、ライブ配信すれば動画再生数が伸びるなんて、もはや最強のゲーム実況者ではないか?
わいわいの動画の特徴2:ファンからのエンゲージメントの高さ
前述の分析で、
"わいわいがやっている「ゲームを見に来ている」のではなく、ゲームをやっている「わいわいの雑談を聞きに来ている」と言っても過言ではない。"
と言及したので想像に難くないかもしれないが、わいわいの動画はファンからのエンゲージメント度(いいね!やコメント)が高い。
他のゲーム実況YouTuberとの比較に戻るが、チャンネル登録者あたりの動画へのいいね!数が多い事がわかる。コメント数に至ってはダントツだ。
動画を見て終わりではなく、コメントまで残そうとするぐらいなのだから、わいわいのことが好きなファンが多いと言って差し支えないだろう。
わいわいの動画でエンゲージメントの高い動画はなにか。
いいね!数とコメント数は相関しているため、いいね!数で分析してみる。
シリーズ別で見ると、「LOST EGG2」「あつ森 Season2」など、「ゲームそのものにはストーリー性のないやりこみゲーム」か、「Happy Game」「深夜放送」などの「ホラーゲーム」が上位にランクインしている。
動画の再生数には直結しないかもしれないが、わいわいが好きに雑談をしながらやる「ゲームそのものにはストーリー性のないやりこみゲーム」か、わいわいの驚くリアクションが見れる「ホラーゲーム」が、わいわいファンとしては喜びが大きいと言えそうだ。
これはわいわいファンの私としても、体感的に合っている気がする。
まとめ
上記の分析をまとめるとこんなところだ。
わいわいは、とにかく尺の長いライブ配信がよく再生されるしゃべくりおもしろゲーム実況者
ゲームそのものの面白さなんて関係ない、わいわいそのものが面白い。
ライブ配信以外で、わいわいファンが期待しているゲームは「ホラゲー」「ストーリー性のないやりこみゲーム」あたりっぽい
YouTubeAPIを使えば意外とカンタンに自分の好きなYouTuberのデータが取得できるのでオススメだ。
次回はまた違うジャンルのYouTuberか、別のデータを使った分析をやってみようと思う。
参考
YouTubeAPIを使ったデータ取得
わいわい