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パラレルキャリアで見つかる新しい自分の価値 vol,08

パラレルキャリアというリスクヘッジ

突然ですが、今の仕事、今後もずっとあると思いますか?


たとえば、今ではたくさんの人がそれを名乗っている「SE」と言う職種だって、20年前にはなかったものです(プログラマーはありましたけど)。

「それまであった仕事」がなくなることは、10年単位だと実はかなりの数あると思います。そのほとんどが、技術革新による変化によって、代替の便利なものに変わることで仕事自体がなくなったと言う現象です。

たとえば、昔はあって当たり前だった「家の固定電話」「ポケベル」も、すっかり影を潜めてしまいました。
パソコンとインターネットの普及で、仕事のスタイル自体が全く変容して、作業自体が変わったことでなくなっていった名もなき仕事たち。


これだけの変化の時代に、どのような職種も「今後も無くなることはない」なんてとても言えないですよね。

そんな時代に、やっている仕事だけに従事して、新しく何も始めないと言うのは実はとてもリスクの高いことだと思います。

昔は技術変化で仕事がなくなるってきっと100年単位の出来事だったと思いますが、今では10年くらいでさらっとやってくる。
100年単位のサイクルだった頃は、自分が生活しているうちくらいはどうにかなっていたかもしれませんが、今はそんなことも言っていられない時代です。

本業にプラスして、またはいくつかの仕事を「パラレルに」行うことは、そんな時代を切り抜ける一つの可能性のひとつだと思います。

「そんな時代疲れちゃう・・・」と言う方もいるかもしれませんが、変化の時代はチャンスの時代でもあります。アンテナを高く持ち、様々なことにチャレンジしていくうちに、それまでではたどり着けなかった可能性に手が届くことだって、もちろんあると言うことです。

こんな時代にチャレンジしないなんて、あまりにももったいないですよね。

ハンドメイドですら変わった時代


私は独身時代から、友達と色々作ってイベントに出展したりすることはちょこちょこありました。その頃は、売ると言うよりは友達と何かを作って出展する楽しさの方が優先で、今のように色々な試行錯誤なんて全然してませんでしたが・・。

今でこそ有名な「minne」や「creema」などのハンドメイド通販サイトなんて当時はなかったので「何かを作ったらイベントに出展して売る」が基本でした。

中には人気でHPなどから直接受注を受けたり、人気が出て出版社から声がかかり本を出版する人、そういう中で講師などになっていく人など色々いましたが、大体がその範囲での活動。

でも、今私はハンドメイド系通販サイトでほとんどの作品を売っています。

買ってくださる方は、8割以上が関東以外の方。そんな方達にまで、東京で作った私の作品を見つけてもらい、通販という手段で届けることができる。しかもサイト自体の決済で、必ず必要だった「銀行振込」なんていう手続きすらありません(販売手数料はしっかり取られますけど)。

これって冷静に考えたら、本当にすごいことです。

しかも、作品を作ってインスタグラムや通販サイトなどにUPすると、リアルな反応がしっかりと返ってきます。ダメな時はちゃんと反応が悪いし(笑)、いい時はすごく反応があります。だから、自己満足で終わらない。

それまでは直接の自分の手探りの中でしか探せなかった「作品に対する皆の反応」が、リアルタイムでわかるようになりました。

これって今まで企業がやっていたようなことを、個人でできるようになったということです。私からしてみると、いくらでも工夫のしようがあって楽しくて仕方がない世界だなあ、という感じ。

個人の仕事の怖さ


私は個人でファミリーフォトとDIY、ドライフラワー作家をしていますが、ファミリーフォト自体は以前からちょこちょこやらせていただいていました。

始めた当時は、まだ女性カメラマン自体が珍しかったですし、スマホカメラもまだ「印刷なんてとてもできない」レベルでした(iphoneが出始めた頃ですね!)。

でも、やっと「育児もそろそろ落ち着く頃が見えてきたし、しっかり始めようかな」とスタートした時点では、スマホカメラはもはやコンデジを超える性能をもち、出張フォトグラファー自体もマッチングサイトで簡単に見つかる時代になっていました。

ママクラスタで平和にぼんやり過ごしていたら、いつの間にか世界が変わってしまっていた。「これはやばいな・・」と一念発起した次第です(笑)

でも、そのくらい今は時代の移り変わりは早い。


ぼーっとしていたら、自分の技術なんてすぐに古くなって後発に追い抜かれてしまう。しかも大手資本がどーんと資金力でシェアを取ってくるので、ちょっとその分野でいい時期があったとしても、あっという間に置いていかれてしまいます。

それが個人の怖さだな、と思います。

会社だと会社自体の名前の信用で仕事が取ってこられますし、実際人的資本は強い。でも、個人だと今の取引先やお客様が他でいいや、ってなっちゃったらそこまで。しかも、別分野から代替の技術がやってきたりして、もはやライバルは同業者だけではありません(これ、テクノロジーで分野の壁が融解しつつある今の時代ではすごく多いです)。

だから、いろんなことに手を出すことは、単なる器用貧乏ではなくリスクヘッジです。


もちろん本業に手を抜くわけではなく、余白の部分を新しいことに当てる、ということ。

そのために、定期的に「必要」と「不必要」を分けて、時間配分を変えること、定期的に余白を意識して作ることはとても大事です。今のことだけで手一杯だったら新しいことに手をだす余地がないですから・・・。

主婦の可能性


今は主婦にこそアドバンテージがあると思います。
そもそもシングルインカムで生活できているので、生活のために今急いでお金を稼ぐ必要はないんですから。

「旦那の稼ぎでやってるから、片手間の仕事」

だなんてことも言われますけど、全くもって結構なことです。
こちらは育児と生活を支えているわけですから、仕事に片手間も何もありません。
それは、夫と自分がチームを組んで作った「余白」。つまり資産です。

そもそもクォリティが低かったらお客様から見放されてしまうから、「片手間の仕事かどうか」を判断するのはお客様です。

「主婦が片手間で分野に入ってくるから単価が下がる」

などとも聞きますが、実はそれは主婦のせいではなく、テクノロジーが参入したから。それまで入ってこなかったのは、テクノロジーが市場を繋いでいなかったからです。

「参入障壁」が高いだけで守られていた市場は、やがて消えてしまいます。それで安い仕事に流れてしまうのであれば、それはそもそも誰でもできる仕事だったということなのではないでしょうか。


安かろう、悪かろうでは誰もそちらには行きません。でも、ある程度の質が確保されているから代替されるわけですもんね。

余白って何もしなかったらするんとなくなってしまうものです。

だから、しっかり有効に使っていけばものすごく可能性があります。育児中はもちろん暇なんかじゃありませんが、いつか落ち着く日のために、少しづつ何かを始めておくことに損はないはず。

私自身もまた、「それまでの既成概念」を超えて、新しい自分なりの価値観でどんどん新しいことにチャレンジしていきたいな、と思っています。

vol,09に続く→

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