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小岩井と花巻で夏を過ごしたい

昨日・一昨日としたためてきたボディビル遠征記録。
今日は1ヵ月前に遡って東北旅行記の続きを書こうと思う。

雪のためにルートを変更しながらも宮城→岩手→青森と太平洋側を北上。
そこから秋田・山形を目指して南下する道中で再び岩手県に寄る。
北上ルートでは寄らなかった「小岩井農場」を訪れるためだ。
友だちからおすすめだと聞いていて、今回の旅のあいだに必ず寄りたいと決めていた。

よくある「牧場」を想像していたが、全然違った。

小岩井農場

想像以上に広々としている。
たとえるなら、ばかでかい公園のところどころに牛舎や羊舎、売店、資料館が配置されている。

赤い屋根の建物が牛舎

牛舎は立入禁止で外から眺める限りだが、中は薄暗く、静かだ。
資料館で搾乳のしくみを読んではじめて知ったことだが、乳牛も妊娠して仔牛を生んでからの数年しか搾乳できないらしい。

だから、妊娠と出産を何年か繰り返して、牛乳を搾らなくなると食肉などになるのだという。

なんともいえない気持ちになった。
牧場や農場というと穏やかでのどかな印象だが、その印象とは真逆ともいえる過酷な一生を牛たちは送っていくのだな、と。

牛乳って、うちは毎日いただくわけではないけれども、小岩井農場で牛乳がどうやってつくられるのか、その牛たちの生涯について知ってからはスーパーで牛乳を手に取ったときの重みが変わった気がする。

サイロ

この日の天気と同じように少し薄暗い話になってしまったが。
空気はとても澄んでいて。肺のキャパがふだんの2倍3倍に広がったかと思うぐらいいっぱい空気を吸い込んできた。草の匂いすごく好き。
高い建物もない、ごみごみしていない、まるで明治時代からなにも変わっていないような、ここだけ明治時代のような、現代の喧騒をぜんぶ忘れされるような場所だった。

イルミネーション

数日後からイルミネーションイベントが始まるようで、銀貨鉄道をイメージした電飾が設置されていた。
これだけ空気の澄んだ場所だったら、夜はきっと漆黒の闇で、イルミネーションが映えるだろうね。

お土産もたんまり買って、思いの外長居となった小岩井農場。
この日は花巻温泉に泊まる予定だ。
この旅ではじめての温泉。前日に調べてなんとか1泊とれた宿へ。

みためには昭和のふるーい宿だったけれども、明るい仲居さんのお陰でこちらも気分が明るくなったし、ごはんもたくさん食べられた。

ふたりでおひつ2つ分のごはんをペロッと食べました

いろいろな海の幸、大地の幸を少しずついただけるお膳スタイル。
なにより、ごはんがおいしい。
岩手県の「銀河のしずく」というお米だそうで、つやつやしていて、甘くて、ちょっと冷めてもまだまだおいしくて。
炊き方や旅行の特別感ももちろん関係しているんだろうけれども、ひさしぶりにこれだけおいしいお米を食べた気がした。

炊飯器を使っているのに、お米をカップで量って水を入れて1時間ぐらい待たなければいけない手間と時間が面倒で、ついついパンや冷凍うどんばかりになってしまうけれども、おいしいごはんがある毎日っていいよね。

温泉は熱いお湯が苦手なわたしでも入れる、42℃ぐらいの「ぬるめのお湯」もあって助かった。わたしにとって42℃は「ぬるめ」ではないが。
肩まで数分つかっただけで体の芯からぽっかぽか。
いつもはお風呂からあがった瞬間にもう足が冷たいけれども、寝るまで足がぽっかぽかだった。
この旅から帰ってきてから、自宅のお風呂の温度を42℃に上げました。1℃違うだけでだいぶ違う。

朝食

わたしにとって旅館の最大の楽しみは、朝ごはんである。
ふだん朝ごはんなど食べないのに、旅館になると朝から食欲全開だ。
焼鮭と、煮物やおひたしなど野菜もたっぷり。ここにお味噌汁もついている。
朝ごはんも「銀河のしずく」で、3杯ぺろりだった。
あー幸せ。

食事の写真しかないけれども、とても良い宿であった。
また泊まりたい。

この旅で2回目の花巻。
岩手といえば盛岡が有名だし、今回その盛岡には寄っていないけれども、わたしは花巻にきっとまた来たい。

なんならひと夏を小岩井・花巻で過ごしたいぐらい。
小岩井の、緑にかこまれた宿に泊まってゆるーく仕事もしながら、基本的には日がな1日読書をするとか、散歩をするとか、畑仕事をするなどして過ごし、週末は温泉で癒される。
そんな1ヵ月を過ごせたら最高だろうなあ。

念願の温泉を後にして、我々はこの後秋田・山形へと南下していく。




今日も読んでくれてありがとうございます。
あなたが1ヵ月夏休みをとれるとしたら、どこで何をして過ごしたいですか?

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