真面目で、休めない教員
仕事を休んだ。朝起きた瞬間に、無理だと体が拒否していた。鬱で休職した時の記憶が蘇る。
外は雨。しとしとと降り続いている。あぁ、梅雨に入ったんだと、しっかり五感で感じ取る。
5月病は有名だが、6月も実は鬱になりやすい時期だと言われている。
梅雨になると雨で空が暗い日が続き、日照時間も短くなる。
太陽の光を浴びないことで、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌が低下するらしい。
雨というだけで憂鬱なのに、ジメジメとした不快な環境で過ごし続けていたら、気分も落ちるだろう。
こういう日は、誰でも仕事に行きたくない。
6月は祝日もないし、それなのにやたらイベントは詰め込みがちだ。
運動会やら、体力テストやら、遠足やら、水泳やら、学校公開やら‥てんこ盛り。
シンプルに、体がついていけない。子どもはよく頑張っていると思う。
今回はこのような状況下で
教員は休みが取りにくい、ということについて書きたい。
休む権利は平等にある。
ただ、休んだことによる弊害が大きすぎて、ちょっとやそっとのくらいでは休めない。これが現状である。
特に担任を持っていれば、その思いは強いだろう。私も担任を持ち続けているので、休むたびに次の日を考えては憂鬱になっていた。
体調が悪くて休みを取っても、次の日の仕事の皺寄せを考えると余計に落ち込むのだ。
あぁ、明日は朝早く行かないと。
・プリントの丸つけが大量にある。
もう吐き気がする。丸つけのバイトを雇いたい。
・お世話になった先生方に片っ端から挨拶。
空き時間を犠牲にして自分のクラスの補教に
入ってくれている先生もいる。ひたすら謝る。
・子どもの様子や会議等の引き継ぎ。
担任不在の時に限って問題が起こる。
・教室が汚い。掃除しないと。
本当、学校の掃除は業者に頼めと思う。
・今日の予定と授業の確認。
1日休むと当日の準備が追いつかない。
遅れを取り戻さないと、と焦る。
タスクがありすぎて、朝の時間じゃ間に合わない。中でも一番苦しいのは、他の先生への「すみませんでした」祭り。これをするくらいなら無理してでも行こう、と思ってしまう気持ちが分からなくもない。
そもそも、なぜ謝らなければならないのだろう?私は権利を行使しただけで、悪いことをしたわけではない。困った時はお互い様だ。
だから、感謝を伝えれば良い。もはや元気に戻ってきたことを褒めてくれと思うくらい。
担任の責任や負担が大きすぎる。
担任が一人しかいないからこうなる。
人手がいれば少し楽になるのに。
外部に頼ればもっと仕事減るのに。
仕事は増えるがシステムは、変わらない。
だから休もうとすると
あぁ、また迷惑かけるって思ってしまう。
真面目な人が多いから。教員は。
それでも休みは取っていい
自分を犠牲にすることはない。
体調が悪かったら休んでいい。
自分が休んだとて仕事は回る。
自分が無理だと思ったら休むんだ。
どうしようどうしようと迷っていると、結局休めないから「休む」と決めたら休む。
学校や学年の教員にまず連絡することが第一なので、先に連絡をしてしまおう。
決心しきれなくても、口にしてしまえばもう周りはそのつもりで動くから。だから早い方がいい。
迷惑かける‥と初めは思ってしまうが、気持ちの整理はその後にすればよい。案外、自然と収まっていく。
いつだって先生の笑顔を待ってる
心の余裕が結果的に子どもたちに還元される。
いつも不機嫌でプリプリしてる先生よりも、たくさん笑顔を向けてくれる先生の方が魅力的だ。
ゆとりがあれば、子どもの良いところに目を向けられるようになり、自ずと声の掛け方もポジティブになる。
指導力云々の前に、子どもの前でも人として魅力的な大人でありたいと思う。
そのために、自身の心の健康に気を遣うことを続けていきたい。
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