キャリアと出産 35歳卵子凍結という選択を選んだわけ
以前妊娠のタイムリミットという記事を書きました。
皆さん読んでくれましたか?
さて、先日ようやく卵子凍結を行いました。このブログでは私が卵子凍結に至るまでのステップや、どんなポイントでクリニックを選んだのか、実際の体験レポートをお伝えしようと思います。
私が卵子凍結をした理由
以前のブログにも書きましたが、私は以前、子宮内膜症による「卵巣嚢腫」という病気になりました。一言でいうと、卵巣に腫瘍ができる病気です。結果、手術をしたのですが手術をしてからふと「卵子凍結」の言葉がよぎりました。
子供は絶対欲しいと思っているわけでもなく、結婚も絶対したいと思っているわけではないけれど、35歳の今現在、パートナーがいなくて子宮内膜症で卵巣の手術をしている自分は、もしこれから大好きな人ができて結婚して子供が欲しいと思っても、”できないかもしれない”という不安が募っていきました。
私のように将来の保険としてする「社会的卵子凍結」には、国からの助成金がないためそれなりのお金がかかります。子供を生むかわからない、キャリアを積み上げてきた女性であればそう思う方も多いはず。現に私もその中の一人です。でも私が決断に踏み切った理由は、将来のことなんて誰にもわからないし、妊娠にはタイムリミットがあるという事を知っているから。もしかしたらめちゃめちゃイケメンがいきなり目の前に現れて、スピード結婚という事もあるかもしれないじゃない?だから「今は妊娠は考えていないけどゆくゆくは考えたい」とか、「バリバリ働いて恋愛なんかしてる暇がない女性」には卵子凍結という選択肢を頭の片隅に入れておいてほしい。
私のように全然ライフプランなんて考えたことがなかった、いつかは妊娠できるでしょ?と思っている方がいれば、この卵子凍結のブログが少しでも参考になれば幸いです。
世界一の不妊治療大国 日本
日本では働く女性が増えて婚期も妊活も遅めになる傾向にあります。日本は世界一の不妊治療大国と言われています。なぜだか知っていますか?それは日本の技術が低いわけではなく、不妊治療を開始する時期が遅いからです。30代後半や40代で慌てて妊活をしてもなかなか子供ができず、不妊治療を開始するカップルが多いのが現状です。
私は漠然といつかは子供ができると思っていました。だからもし子供を生むとしても30代後半~40代にかけてという理想を描いていましたが、お医者さんにライフプランを相談したときに、「私の場合だと手術もしているし医学的な数値に基づくとその年代での妊娠は難しい」とはっきりと言われ、思わず号泣してしまいました。
もし将来子供を生むという選択肢を残すのであれば、不妊治療をするよりも今現在の質の良い卵子を凍結しておいたほうが良いのかもしれない、そう思いました。もしかしたら私が卵巣嚢腫になった理由はここにあるのかもしれないですね。卵巣嚢腫になったから「卵子凍結」という選択肢にたどり着けた、と病気を前向きにとらえることにしました。
卵子凍結をすることに意味はあるのか
私なりにたくさん卵子凍結について調べました。卵子凍結という言葉を聞くようになったのもここ最近ですのでネットでも情報はあまり出てきませんが、クリニック主催のセミナーに参加したりお医者さんにお話しを聞いたり、Youtube やブログを見たり、できる限りの方法で情報収集をしました。
私が調査をしてわかったことは
採取した卵子がすべて凍結保存できるわけではないという事
凍結保存した卵子で将来必ず妊娠ができるわけではないという事
凍結保存した卵子を使用しないケースもあるという事
採取した卵子がすべて凍結保存できるわけではないという事
採卵前の内診やホルモン値などで、自分の卵子の状態を予め知ることはできません。採卵して初めて卵子の状態がわかるのです。卵子には「成熟卵子」「未成熟卵子」「変性卵子」の3つの状態の卵子があります。このうち卵子凍結できるものは「成熟卵子」のみとなります。
変性卵子は受精する力がないため凍結保存はできず、未成熟卵子は採卵して数時間で成熟卵子になれば凍結保存ができます。つまり10個卵が採れても、実際に凍結保存できる数は8個かもしれないし、3個かもしれない、という事を予め知ったうえで卵子凍結を決めなければいけません。
凍結保存した卵子で将来必ず妊娠ができるわけではないという事
まず凍結保存をした卵子を使用して妊娠するには、「体外受精」での使用となります。また使用する際は精子が必要ですので、婚姻関係や内縁の精子提供者が必要になります。卵子凍結をした卵子を使用するという事は体外受精をするという事ですので、その分費用がかかるという事も理解しておかなければいけません。
凍結卵子を融解し、受精卵になってもその受精卵が良好胚であるとは限りません。うまく育ち着床すれば妊娠となりますが、そうならない可能性もあることは十分に理解しておくべきでしょう。
凍結保存した卵子を使用しないケースもあるという事
凍結卵子を使用せずに自然妊娠した場合や、結婚などをせずにこのままキャリアウーマンの道を進んでいく女性も中にはいます。ですので卵子凍結をしても実際に使用しないで保管期限満期になることもあります。
以上のように、卵子凍結はメリットもあればデメリットもありますので、様々なことを検討したうえで慎重に決めなければいけないと思います。まとめると以下が検討にあたり大事なことかなと思います。
・将来妊娠を希望しているのか、または妊娠の可能性を残したいのか
・卵子凍結した卵子を使用する際は体外受精になるのでその分の費用がかかることを理解しておく
・採卵した卵子はすべて凍結保存できるわけではないという事を理解しておく
・必ず妊娠ができるものではないという事を理解しておく
卵子凍結はあくまでも妊娠への「始まり」のステップにしか過ぎません。卵子凍結後のことも考えたうえで卵子凍結を決断されることをお勧めします。
卵子凍結のステップ
卵子凍結について知る
やるとなればまずは「卵子凍結について知る」「クリニックの調査」をしなければいけませんよね。卵子凍結については先にも書きましたが、諸先輩方のブログや最近ではYoutuberの方が体験レポを配信していますのでそちらを拝見しながら勉強しました。
また実際にクリニック調査もかねてセミナーに参加したり体験談をお伺いしたりと、足を運んでみるという事もしました。
最近よく耳にするからやってみよう、という事ではなくご自身の体への負担やお金、時間もかかることですので卵子凍結についてはなるべく自分で調べたほうが良いと思います。
クリニックを決める
35歳で卵子の質は急激に低下すると言われています。若ければ若いほど卵子の数も、卵子の質も高いのです。35歳の私は焦っていました。クリニックに寄りますが、だいたい卵子凍結できるタイムリミットは39歳です。
私は色々なクリニックを調べ、セミナーを開催している場合には積極的に参加しました。クリニックを決める際に重要視した点はこんなところです。
①通いやすさ
②費用
③排卵誘発剤の種類
④麻酔の種類
①通いやすさ
自宅や職場からの距離は非常に重要です。卵子凍結をするとなると、採卵までに3,4回ぐらいはクリニックに通います。(排卵誘発剤の注射をクリニックでしなければいけないとこは1週間ぐらいは毎日通うと思います)ですので自分が通いやすい距離にあるクリニックが良いと思います。
②費用
費用はクリニックによってさまざまです。(歯科矯正みたいw)
初診から採卵までの費用、卵を凍結保存する費用が主にかかってきます。
採れる卵の個数によって料金が変動する、パッケージで一式の料金形態などクリニックによって違います。
凍結保存するお金は毎年発生しますので、実際に卵子を使用するまで保存料金をお支払いしなければいけないという点、ご注意ください。
③排卵誘発剤の種類
排卵誘発剤とは、採卵の周期に定期的に打つ注射となります。これを打つことで、普段1個しか排卵しない卵子を、一度に複数排卵させることができます。こちらもクリニックによってタイプが違うので、普通の注射器の場合やペンタイプの注射の場合もあります。AMHの数値によって低刺激、高刺激など使用する排卵誘発剤が違うようですが、一般的には高刺激のほうが多いと思います。
④麻酔の種類
局所麻酔、全身麻酔(静脈麻酔)、麻酔なし、主にこの3択だと思います。麻酔なしの方のブログを拝見したことがありますが、激痛のようで、麻酔なしのクリニックは私は選択肢には入れませんでした。私は局所麻酔で頑張りましたが、全身麻酔をされている方のほうが感覚的に多い気がします。ご自身にあった麻酔方法で採卵したほうがよいでしょう。
私は4つほどクリニックを比較して最終的に決めました。実際のスケジュールやかかった費用、通院したクリニックは最後に掲載いたします。
ここからは実際の卵子凍結周期のスケジュール、費用、利用したクリニックの情報などを記載いたしました。写真もいくつかありますので有料とさせていただきます。
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