今日のマハさん
作家、原田マハさんの小説がとても好きで、一度読んでも時を経てまた繰り返して読んでいる。
私は「今日の活力になります様に」と、朝の通勤電車の中で読んでいる。
毎日、満員電車なので親指一本でページをめくれるKindleで読んでいる。
こないだ読み終えたばかりの『キネマの神様』をもう一度読み直しているところなんだけど、心に残った一節を残しておこう。
観るたびに思う。映画は旅なのだと。
幕開けとともに一瞬にして観るものを別世界へ連れ出してしまう。
映画館の臨場感とは、映画というシステムがこの世に誕生すると同時に作り出された究極の演出なのだ。
人間の普遍的な感情、笑いや涙、驚きが映画館にはある。ありとあらゆる人生がある。人間が人間である限り、決して映画館が滅びることはない。たまらなく心躍るひとときを求めて、人はきっと映画館に出かけて行くのだ。
誰しも心の中にある映画館はその人の思い出を表した場所だと思う。
私にとっては、「深谷シネマ」という、埼玉県深谷市にある映画館。
全国で唯一の、酒蔵を改装したミニシアター。
あのときを想い出しながら明日も続きを読もう。