読書感想:リーダーシップ系②


1.AI分析でわかった トップ5%リーダーの習慣(越川慎司)

調査に基づくリーダーシップの要因分析が実践的でリフレクションに活用できます

<Point>
・共感と共創のマネジメントに切り替えられなければ組織をつくれない
・時間をかけてでも強固な人間関係をつくれるかが差分になる
・オセロの角を押さえるようにキーパーソンと関係を構築して、形勢を有利する
・個人成果よりもチーム成果を優先的に出すための思考の切り替えをしなければマネジメントはできない
・意図的に時間と気持ちの余裕を作るようにして、ゆっくり歩くリーダーの方が成果が出ている
・発言頻度は多くとも発言時間は短く、相手に話をさせる工夫が必要
・情報よりも感情の共有を重視する
・やる気がなくてもそのプロセスが実行されるように仕組み化できなければリスク
・リフレクションで、自分がインパクトを与えられるエリア意識し、そこで改善をしてエリアを広げる努力をする
・第3者を通して相手をほめる間接承認を工夫する


2.リーダーシップの旅 見えないものを見る(金井壽宏、野田智義)


リーダーシップは見えないものを見る旅であり、たった一人で始まって結果的にリーダーとなるとの教訓から覚悟感を振り返ることができます

<Point>
・リーダーシップほど期待と幻滅に満ちた概念はない
・リーダーはリーダーシップの旅を歩む中で、フォロワーの共感を呼び起こし、自分の夢が周囲の人たちに伝播し、やがてその夢は彼らの夢となる
・リード·ザ·セルフのカの源になるのは、自分なりの納得感のある答え。吹っ切れることが行動と継続を支える
・不安と不確実性の中を、リスクを負って前へと進んでいくのがリーダーシップの旅だ。きれいごとばかりではなく危うさに満ちている
・リーダーシップは、実際にリーダーシップをとった人にしか教えられない
・信用蓄積の行き着く先には、それが手段ではなく、目的にすり替わってしまう大きな落とし穴が待っている
・時間的制約がある中で、葛藤が渦巻き、重圧に押しつぶされそうになりながら、決断してこそ、理念や哲学が問われる
・リーダーシップには暗黒面があるため、高い倫理観が要求される


3.1兆ドルコーチ(エリックシュミット)

人のポテンシャルを活かすコーチの視点で組織をつくる術を考えられます

<Point>
・ビジネスの世界では思いやりが成功のカギ
・チームはコミュニティとして機能しなければ仕事での燃え尽きの主な要因になる
・リーダーシップはマネジメントを突き詰めることによって生まれるもの
・リーダーシップは部下のおかげで築かれる
・参加者が自分の見解を述べる準備ができた状態でミーティングに臨めるようにすることがベスト
・高い報酬は愛と敬意の証であり、社員を会社の目標に強く結びつける
・コーチャブルな資質とは正直さと謙虚さ、あきらめず努力を厭わない姿勢、常に学ぼうとする意欲
・批判的なフィードバックについては、人目のないところで与えることにも気を配る
・人はありのままの自分でいられるとき、そして全人格をかけて仕事をするとき、最もよい仕事ができる


4.採用基準(伊加泰代)

マッキンゼーが重視するリーダシップポテンシャルの資質が学び深い

<Point>
・常に世間の常識を鵜吞みにせず、自分でゼロから考える
・危機の時、ここぞという時に使える自分の勝負球や自分独自の勝ちパターンを持つ
・自分以外の人の言動は、リーダーシップなくしては変えられない
・人はリーダー体験を積むことによって、高い成果を出せるチームのメンバーになれる
・リーダーシップは成果主義が常にセット
・真のリーダーは、完璧でなくとも、危機の時に頼られる人
・自分の実力を大きく超える仕事をしている人は、必然的に常に学びの臨戦態勢を保っている
・リーダーはたとえ十分な情報が揃っていなくても決めるべき時に決めるべき


5.戦国ベンチャーズ ― 人事の天才・徳川家康と曹操に学ぶ、「強みの経営」とは?(北野唯我)

歴史上の組織の盛衰とトップマネジメントの特性から考察した示唆が面白く学びになります

<Point>
・曹操は人集めに異常な執着心を持ち、家柄、経歴、素行にこだわらずに、才能を強みによってのみ、評価/登用して多才な組織を創り上げた
・徳川家康は登用において長所を活かすことを重視して、忠誠心が高く謙虚な人を出世させ、卓越した能力を有する人を抜擢した役割を渡していた
・武田信玄は親世代の世襲制の失敗を見て、実力主義を重視して多種多様な家臣を集めた
・人は弱みを克服することは難しいため、比較優位で組織の内製化と外注化、人材配置を検討する
・直接の成果、価値への取り組み、人材育成をバランス良くデザインしなければ組織は成立しない
・修羅場を通じて人間の本性を理解し、忍耐と人を見る力を養う
・意志を持つ者と構想する者の強みを組み合わせる
・リスク管理のために組織には悲観主義がいた方が良いが、波及しやすいデメリットがあるため、最小人数かつ要職にいる方が良い
・抜擢がない組織はエネルギーが生じず予定調和になる
・歴史とは抜擢と嫉妬とともに作られる


6.ヴァージン・ウェイ(リチャード・ブランソン)

リチャード・ブランソンの仕事に情熱を持つリーダーシップが学び深い

<Point>
・企業を一歩一歩成長させる過程は、子育てのように年月がいる
・勇気とは立ち上がって語ることである。勇気とは腰を据えて聴くことでもある
・何気なく聞いていると本当の話が隠されている行間を見逃してしまう
・最も重要な資産である人と充実した時間を過ごすために必要な近づきやすさも持たなければならない
・優れたリーダーはものごとをシンプルにとらえる
・権限委譲と責任回避を混同してはならない
・運をつかもうと努力を惜しまない人は、必ず運を引き寄せる
・リーダーがメンバの関心事や目標に対して心から関心を寄せ、彼らの忌憚ない意見を吸い上げることができれば、エンゲージメントにつながる


7. 人を動かす原則(レス・ギブリン)

人間は社会性の生き物である以上、人を理解しなければ上手くいかないとの原則を肝に銘じることができます

<Point>
・人間関係を疎かにすることが失敗の原因になる
・人は自尊心を傷つけるものに対して防御しようとするため、尊重が不可欠
・人間関係が良好になるにはお互いの自尊心が高いレベルにある必要がある
・相手をあるがままに受け入れ、自分らしく振る舞うサポートをする
・相手に感銘を受けたことを伝える
・正論を主張しても相手のプライドを傷つければ損失が生じる
・どんなに気をつけていても、話し込めば人はついつい本音を話すもの
・議論とは相手をねじ伏せることではない。
自分と同じ考えになってもらうこと

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