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ボク町あんない|散文

あのね、僕が暮らしている町の公園は
ぜぇんぶ鳥の名前になってるんだ
どれだけの鳥がいるんだろう……
なんて幼心に興味を抱いて、日曜日
形の悪いおにぎりを持って歩き回ってた

崖を削ってつくられた高台の公園には
名残のような崖山があった……
沢山の兄ちゃん達と這い上がって遊んで
家に帰れば怪我だらけの僕に向かって
女の子だから、と怒っている母親の顔を
音のない空間に逃げながら見つめてた

港の近くの小高い山の麓の洞穴には
家も仕事もないおじさんが暮らしていた
駅前や、その近くの公園のまわりが
いつだって綺麗になっていたのは
そのおじさんのお陰なんだっていうこと

いったい、
何れだけの人が知っていたのかな……

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