前編 改善余地に気づく
割引あり
はじめに
「業務棚卸」から始める業務改善は、明確化されている問題に対するアプローチではなく、改善余地(品質向上や時間創出など)を発見するために業務内容を棚卸(点検)し、改善余地を見える化することから始める業務改善アプローチです。明確な問題への業務改善ではないものの固定観念・前例踏襲的発想で業務を遂行している担当者が既存の業務を棚卸し、改善余地の発見・見える化から業務改善を始めます。
手段である業務は取り巻く環境が変わることで複雑化してしまいます。また、自己増殖したり、目的に適さない内容になってしまう傾向があります。こうして手段である業務が目的と結びつかず、独り歩きしてしまっていることで改善余地に気づかずに放置されている職場は、当アプローチを実施することで多くの改善余地が見つかり、大きな改善効果が期待できます。
この内容は、以前『ムダを減らし、ムダを防ぐ業務改善』で紹介した4つの業務改善対象のC領域への具体的なアプローチでもあります。
本稿の構成は次の通りです。
1.改善余地を見える化するアプローチ
2.改善余地を見える化する視点
3.改善余地を見える化する方法
4.改善余地を見える化するツール
5.業務改善案の策定
1.改善余地を見える化するアプローチ
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