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毎日が日曜日 11月読書⑤
毎日が日曜日 城山三郎 署
城山三郎を作家としての声価をいっそう高めた一冊。
初版は昭和51年4月。
「毎日が日曜日」は、商社マンの不遇や左遷、家族、定年を描いた小説。
挫折のない男はつまらない、という。だが、挫折のない人生というものはあり得ない。挫折を知らないということがひとつの挫折でもある。
その意味では、世の成功者といわれている人たちにも、人生は公平に挫折や不幸を配分しているはずである。
古い時代を描いた小説だが、人間描写が的確で600ページ以上の枚数を一気読みするくらい入り込んでしまった。
人生とは、苦しいものだ。その反面、楽しく味わいのあるものでもある。
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