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【対戦攻略記事】大会で勝ちたいなら"練習時間"ではなく"練習間隔"を変えよう
「1日3時間しかスマブラの練習ができません。どうやったら大会で勝てるようになれますか?」
スマブラや対戦ゲームの攻略にあたって、
かけた時間=実力
に等しいことは言うまでもありません。
しかし現代人はあまりにも時間がない!
そりゃ12時間プレイできるもんならずっとゲームしたいですよね。お仕事や学業等の本分がある中でゲームの実力を伸ばすことは大変です。
そして久々に時間が取れたと思ったら色々忘れていて実力を戻す作業ですっかり時間が経ち、なんとなくプレイしてたらいつの間にか一日が終わっていた…というのもざらです。
本記事ではそんな時間に追われる悩めるプレイヤーへ、短い時間でも成長し続けられるオススメの練習方法、分割練習法をスマブラプロゲーマー歴10年の私からお伝えします。
また、今回ご紹介する内容はあくまで私の経験則です。
似たようなことが紹介されている論文等がもしあればコメント等で教えていただけると助かります🙇
ターゲットとバリューは以下の通り。
▼本記事の対象者(ターゲット):
・練習時間がとれず悩んでいるプレイヤー
・効率よく練習したいプレイヤー
▼本記事を読んでくれた人がこうなって欲しいという目標(バリュー):
・無駄な練習時間が減る。
・技術が安定する。
・ウォームアップの時間が短くなり、ピークに持っていくのが早くなる。
それでは見て行きましょう!
分割練習法とは?
具体的に分割練習法とは何をするかというと、例えば毎日一日3時間(180分)練習に使える時間があるとしたら、
①朝:0分 昼:0分 夜180分
というまとまって練習する時間配分が普通だと思います。この時間配分を変えて、
②朝60分 昼:0分 夜:120分
とか
③朝:30分 昼:60分 夜:90分
のような2部、3部構成で短時間に分割する練習方法を私は分割練習法と呼んでいます。
『練習時間を増やす』のではなく、『練習していない時間』をできるだけ減らし、『練習回数』を増やそう。
という考え方ですね。
分割練習法のメリット
まずはそれぞれの時間配分をした場合の状況をおさらいしましょう。
①朝:0分 昼:0分 夜180分
この通常の取り組み方法は夜にまとまってプレイしているので、夜練習から次の夜練習までおおよそ21時間が経過することになります。
何か集中して取り組む課題があるときには良いかもしれません。しかし、
集中力が続きづらい。疲労を感じることも。
次回の取り組み時にウォームアップにかかる時間が増える。
といったデメリットがあります。
元々私は10年ほど前に会社員で兼業プロゲーマーをしていた際、この取り組み方でしたが、自分のゲームプレイの感覚を思い出すのに大体30分以上かかってました。その後は感覚を思い出して、でもだんだん疲れてきて終了、という感じで実力の現状維持しかできず、スロースターターなプレイヤーになっていきました。
これじゃ大会で活躍なんてできないですね。実際、当時は時々上振れてTop8入りすることはあるものの、安定した成績を収めることができず、世界ランクのTop10入りをずっと逃してました。
それにゲームの大会って大体休日の朝から始まるのに、夜にしか練習してないのはおかしいですね。とても大会に向いた練習方法ではありません。
②朝60分 昼:0分 夜:120分
では続いて②の取り組み方です。夜の分の時間を朝に60分持ってきてます。一般的な社会人、正社員としてフルタイムで働いている方にお勧めです。
人間は睡眠から逃れることができません。夜練習のあとも一度寝てしまえば次の練習までに6-8時間は必ず空くことになります。
ここで朝練習を入れることで練習間隔を10時間程度に抑えることができます。
とはいえ朝は身体のエンジンも入りづらいのは事実なので、家にいる間はトレモや操作技術確認しつつ、出勤中の隙間時間で前日の夜の動画の見返しをするなどが効果的でしょう。ここでは鮮度、という言葉を使いますが、最悪画面なしでコントローラーを触ってイメトレしながら手を動かすだけでも操作の鮮度を保つことができます。
帰宅後夜の練習時間が2時間あれば少なくとも集中力をある程度保って打ち込むことができるでしょう。
スマブラの大きな大会では予選と本選のタイミングが分かれていることが多いです。午前予選からしばらく時間が空き、夕方のTop64に臨む、というパターンも少なくありません。
こういったパターンに対応できるのが②の練習方法です。
特に夜練習の一発目の動きからアップが少なくとも動きが良くなることを実感できると思います。
③朝:30分 昼:60分 夜:90分
最後に③のパターン、休日であったり、プロゲーマーやフリーター、在宅勤務で休憩時間に練習環境を作りやすい方にお勧めです。飽きっぽい人にもいいですね。
この方法だと練習間隔を6-8時間程度に抑えることができます。睡眠時間以上に練習間隔が空くことがありません。
この3分割構成の良いところは、どの時間に初めても常に自分のピークに近い動きをすることができます。ウォームアップにかける時間が少なくなる分、自分の成長につながる課題に打ち込める時間がより多くなります。
また、この方法を続けていくと、腕がなまった、感覚が鈍った、動きを忘れたと感じる時間がどんどん減っていきます。
おわりに
いかがだったでしょうか。
以前私が会社員時代の時は家を出るのが午前8時頃、帰宅が大体午後6時-7時頃でした。
私は一度身に付いた感覚をすぐ忘れてしまうタイプで、昔卓球をやっていたとき当時の顧問の先生は「一日休むと取り戻すのに三日かかるから休みの日もラケットを握っておくといい」とよく仰ってました。
繰り返しになりますが今回ご紹介した『分割練習法』
『練習時間を増やす』のではなく、『練習していない時間』をできるだけ減らし、『練習回数』を増やす
ことで身に付けた技術の鮮度を落とすことなく成長することができます。
そして、このようなまとまった時間が取れなかったとしても、5分、10分でもよいのでゲームに触れることができれば鮮度を高めることができます。大事なのは練習時間ではなく練習間隔です。
何かイベントがあったり、旅行等長期間ゲームに触れることができないときはふと思い出して出発の前に軽く触れておきましょう。
その5分、10分の行動はのちの2時間、3時間以上の価値を生みます。
もし行き詰っている方がいればゲームに限らずどんなものでも一度こちらを試してください!
では次の記事でお会いしましょう。
aMSa
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📕マガジン『aMSaの対戦攻略記事 』
https://note.com/amsayoshi/m/me1bf56630697
🎮著者プロフィール(詳細はこちら)🎮
🎮出身・経歴
・生年月日 1991年10月27日。兵庫県生まれ。
・2014年3月 東北大学理学部宇宙地球物理学科卒。
・2014年5月、海外企業にスポンサーを受け、日本人で最初のスマブラプロゲーマーになる。
・都内上場IT企業でITエンジニアとして三年間働きつつ兼業プロゲーマーとして活動。
・2001年に発売されたゲームキューブ版の『スマブラDX』にて20年以上赤いヨッシーを扱う選手として活動中。
・2022年スマブラDX世界ランク2位。
・2025年02月現在、Red Bull ・ アイフリークモバイル の2社にスポンサードを受ける。
Nintendo Switch版の『スマブラSP』では公式大会解説及び一部開発協力。
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https://twitter.com/aMSaRedyoshi