LC回路の振動動作ついて検討
みなさん、お疲れ様です。
本日はLC回路↓について考えてみます。
この回路のVinにステップ上の波形(例えば0V->10V->0V)を入れるとどうなるでしょうか?
こうなります。これが何でこうなるのかぱっとわからない人は以下の記事を読んでみましょう。
回路図から回路方程式を立式する
まずLC回路を見て、電圧に関する式を立てます。
vcとvlを合わせるとVinになります。voutはvcの電圧なので、以下の式になります。
知りたいのは電流がなぜ上のシミュレーション結果になるのか?出力電圧がなぜ上のシミュレーション結果になるのか?です。これを目標に解いていきます。
電流について解く
vlとvcこれは高校物理の式ですね。インダクタとコイルの式を使います。
これを先ほどのVinの式に入れます。
微積分が出てきて嫌なので、ラプラス変換をします。
I(s)に関して整理します。
s^2にかけてあるLを割って、それっぽい形にします。
逆ラプラス変換しやすいようにa/(s^2+a^2)の形に無理やり持っていきます。1/LCを√つけます。
んで、分子に1/√LCをつけます。
1/√LC = aとおきます。
逆ラプラス変換します。
はい。これで電流の式が出てきました。
出力電圧を解く
次に出力電圧の式を導出します。最初の方に出てきた式がこれ↓です。
i(t)はもうわかっているので、代入します。
sin(at)を積分したら-1/a * cos(at)になります。んで、あとは整理していくだけです。
はい。これで電圧の式が出てきました。
まとめると↓ですね。
振幅と周波数がどうなるかを考える
この式を見ただけで私は「あ~なんか振動するんだなぁ~」くらいしかわからないので、もうちょっとわかる形にします。具体的には
どのくらいの振幅になるのか?
どのくらい周波数で振動するか?
を求めていきたいと思います。
角速度をωとすると、
です。ωと周波数fの関係は
となります。この式から周波数を計算すると、L=10mH、C=100uFなので
となります。ついでに周期も計算しました。
では、シミュレーション結果を見てみましょう。
ほぼ計算通りですね。では振幅は
上のシミュレーション結果の通り1Aで振動していますね。
まとめ
本日はLC回路の振動に関してなぜそう動くのか?について考えました。LとCの基本的な式を使って回路方程式を立式して、ラプラス変換と逆ラプラス変換を使って以下動作式を導出することができます。
この式を使って、どのくらいの振幅でどのくらいの周波数で振動するのかが計算することが出来ます。
以上です。何かの参考になれば、幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!!!!
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